第28話
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2ヶ月後―――ゼムリア大陸中西部・レマン自治州峡谷地帯―――
〜遊撃士協会・ル=ロックル訓練場〜
遊撃士達の訓練所であるル=ロックル。そこでレンはクルツと互いに練習用の武器で特訓していた。
「――魔神剣・双牙!!」
「!」
クルツは自分に向かって放たれた衝撃波を側面へと跳躍して回避し
「方術―――儚きこと夢幻の如し!!」
精神統一し、自然に呼びかけた。するとクルツの呼びかけに応えるかのようにレンの頭上から自然のエネルギーでできた刃が落下して来た。
「空破――――」
頭上から落下して来た脅威に気付いたレンは地面を蹴ってクルツに詰め寄り
「絶掌撃!!」
「はあっ!」
一瞬でクルツの背後に回って強烈な突きを放ったが、クルツはすぐに振り向いて槍で防御した。
「―――八葉滅華。ヤァァァァァァ……!」
「―――夕風。オォォォォォォ…………!」
二人は同時に訓練用に刃を潰した互いの武器で怒涛の連続攻撃を繰り出して互いの攻撃を相殺し
「そこだっ!」
「!?」
レンが剣を繰り出した瞬間槍で剣を受け流し
「はあっ!!」
槍を突き出したがレンは突き出された槍をギリギリかする程度に横にそれて回避し、双剣を持つそれぞれの拳に闘気を溜め込んでクルツの懐に飛び込んで両手の拳を繰り出した。
「剛烈破掌!!」
「ぐっ!?」
腹に受けた強烈な衝撃に呻いたクルツは吹っ飛ばされ、その隙を逃さないかのようにレンが電光石火に詰め寄って空中で受け身を取って着地したクルツに剣の切っ先を向けた!
「!?」
「うふふ、レンの勝ちでいいかしら?」
「ああ。やれやれ……この年齢で……いや、この強さでE級だなんて、詐欺としか思えないな。さすがは”小剣聖”と言った所か。」
自分の敗北を悟ったクルツは苦笑いをしながら訓練用の武器を地面に落として降参の意志を示する為に両手を挙げ、クルツの降参を確認したレンは剣を退いた。
「ふふっ、リターンマッチはいつでも受けるわよ?」
「ハハ、先輩として面目を回復したい所だが……この後控えている特訓に双方差支えるから申し出は遠慮しておくよ。」
悪びれも無く自分を挑発するレンの度胸の強さにクルツは苦笑しながら答え
「あら、その様子だともしかして今日の特訓はクルツお兄さんと本格的な腕試しかしら?」
クルツの答えを聞き、ある事に察したレンは口元に笑みを浮かべて尋ねた。
「さてね……どうなるかは後のお楽しみだ。そろそろ朝食もできている頃だろうから、今日の朝練はここまで。お疲れ様。」
「はーい。クルツお兄さん
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