第28話
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「あらま。」
「ふむ、確かにレンも経験すべきだと俺は思うが………理由を聞いてもいいか?」
レンの口から出た意外な答えを聞いて呆け、ルークとシェラザード、レナも意外そうにレンを見つめ、カシウスは尋ねた。
「エステルやお兄様と一緒にヨシュアを探すんだから、いずれ”身喰らう蛇”に所属している人達と戦う時もあるかもしれないでしょう?その時に備えて自分自身を鍛えるべきだし。」
「へ〜、いつも自分の事を”天才”って言ってる割には意外と殊勝ね〜。」
レンの説明を聞いたエステルはからかいの表情でレンを見つめたが
「うふふ、真の”天才”は自分の優れた才能に奢るという弱点を作らずに、自分の優れた才能を伸ばし続ける努力家なのよ?」
「あ、相変わらず小生意気な妹ね〜。」
笑顔で答えを返したレンの言葉を聞き、ジト目でレンを睨んだ。
「それに………………………」
エステルに睨まれたレンは女王宮でロランス少尉が自分に向けた言葉を思い出し
いや………さすがは”あいつ”と双子だけあって、成長しても随分似ていると驚いただけだ。髪の色が同じであったら、”あいつ”と顔見知りの俺でも見分けが難しいだろう。
「………………………」
自分と全く同じ容姿で唯一違うのは橙色の髪を持つ少女の姿を思い出した後真剣な表情で黙り込み
「??どうしたの、レン?」
レンの様子に気付いたエステルは首を傾げた。
「ふむ、その様子だとレンにも思う所があるようだな。まあ、二人とも参加するなら明日にでも訓練場の利用を申請するといい。ロレント支部から出来るはずだ。」
「うん、わかった。」
「ええ。」
カシウスの言葉に二人はそれぞれの決意を胸に秘めて力強く頷いた。
「ね、エステル……出発が決まったら王都の百貨店に寄ろうか?」
「え、どうして?」
「正遊撃士になったお祝いよ。せっかくだから新しい仕事用の服を買ってあげるわ。」
「あ、それにはレンも手伝うわ!いつまでもスパッツをはいているなんてレディとしてどうかといつも思っていたし。」
シェラザードの提案を聞いたレンは笑顔で頷き
「うっさいわね!そっちの方が動きやすいんだからいいじゃない!レンこそ、そんなフリフリでヒラヒラな服を着てるけど、そっちの方が動きにくくて仕事に支障がでるんじゃないの!?」
エステルはレンを睨んで反論した。
「うふふ、レンは”天才”だから平気なのよ。それにこの服、こう見えても結構動きやすいのよ?」
「どーいう理屈よ!?それにとてもそんな動きやすい服には見えないんですけど!?」
「はいはい、喧嘩しない
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