第38話
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「助かります。」
「ありがとうございます。」
「お主の好意に感謝する。」
「ありがとう。」
兵士の好意にエステル達はそれぞれ感謝の言葉を言った。
「なんのなんの。休憩所を使うときはウチの隊長に声をかけるといい。手前の詰所にいるからさ。」
そしてエステル達は関所の中に入って行き、関所を守る兵士達を纏めている隊長から許可をもらい、休憩所の中に入った。
〜関所内・休憩所〜
「ここが旅行者用の部屋ね。」
「うん。まずは暖炉をつけようか。」
そしてヨシュアは暖炉に火をつけた。すると部屋中が暖炉の火によって暖かくなった。
「は〜、あったかい……。やっぱり薪を使った暖炉って落ち着く感じがする……」
「そうだね。導力ストーブも出回ってるけど、暖かさでは暖炉には敵わないかな。」
「ええ。大使館にも導力ストーブはありますが、私を含めほどんどの方は暖炉を使用していますから、やはりこちらのほうが落ち着きますね。」
「……あったかくなったら眠くなっちゃった。ベッドもあるし寝ようかな……」
「気持ちはわかるがせめて食事が終わってからにしておけ。」
「おーい、お邪魔するぞ。」
暖炉の火で暖かくなった部屋で安心して、寛いでいるエステル達の所に関所の隊長の補佐をしている副長が入って来た。
「隊長から話は聞いたぜ。今夜は泊まっていくんだって?夕食、俺たちのメシと同じでよけりゃご馳走するけど、どうする?」
「え、いいの?」
「すみません、何から何まで。」
副長の申し出にエステルは驚き、ヨシュアはお礼を言った。
「なあに、定期船が就航してから通行人がめっきり減ってな。ヒマを持て余しているから正直、客人は大歓迎なのさ。」
「よし、それじゃあ少しの間待っててくれや。もっとも軍隊のメシだから、あまり味に期待しないでくれよ?」
エステルの答えを聞いて、頷いた副長は料理を持ってくるために部屋から出て行った。
「空賊団騒ぎでは王国軍と張り合っていたけど……。1人1人の兵士さんはやっぱり親切な人が多いよね。」
副長が出て行った後、エステルは今まで会って来た王国軍の兵士達を思い出して呟いた。
「確かにそうだね。まあ、軍人が親切なのはリベールくらいだと思うけど……」
「え?」
「「………………」」
しかしヨシュアの含みのある言葉にエステルは何のことかわからなく思わず声を出した。ヨシュアの言葉の意味がわかっているリフィアやプリネは何も言わず黙っていた。
「いや……とりあえず荷物を置こうか。」
そしてエステルに追及されないためにヨシュアは話題をそ
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