第2章〜白き花のマドリガル〜 第37話
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じゃないかな?
それに子供だっているんでしょ?その子供を夫の代わりに母親としてずっと見守っていけるんだから、つらいことばかりじゃないとあたしは思うよ?」
「「「「「……………………」」」」」
「あ、あれ?みんなどうしたの??」
驚いた表情で自分を見るヨシュアやリフィア達を見て、エステルは慌てて聞き返した。
「いや……そんな前向きな考えがあるとは思わなくて、僕を含めてみんな驚いていたんだよ。」
「ええ。……フフ、私は自分の伴侶は寿命の関係で少なくても人間の方はやめておこうかと思っていましたけど、エステルさんの考えを聞いたら少し考え直そうと思いましたよ。人間でありながら異種族と結ばれた時の利点を思いつくなんて、さすがエステルさんですね。」
「や、やだなぁ。照れるじゃない……」
ヨシュアやプリネに褒められたエステルは照れて笑った。
(……まさかあの2人が我や”仙狐様”を含め戦友達の前で結納を挙げた際、我らの前で宣言した永遠の約束をお前が考え付くとは、さすがの我も驚いたぞ。エステル。)
「へ……あ!サエラブじゃない!いつの間に!?」
聞き覚えのある念話にエステルは驚き、振り向くといつの間にかエステル達の前にサエラブがいた。
「この方が話に聞いていた”炎狐”ですか……」
初めて見る幻獣にプリネは興味深そうに見た。
「おお、お前はウィルフレドの所にいた”炎狐”ではないか!久しぶりだな!」
「久しぶりだね。」
懐かしい人物の関係者にリフィアとエヴリーヌは話しかけた。
(……久しいな。それにしてもお前達が北の魔族大国の王族とは思わなかったぞ。ウィルは少なくともお前が貴族の類であることには疑っていたがな……)
「正体を隠していたのは余達にとってお忍びの旅になるからな。それに一応皇族として他国に許可もなく歩く廻る訳にもいかなったからな。結局お前達には正体を明かさず去ってしまって、すまなかったな。」
(……別にいい、我には関係ないことだ。我がお前達の前に姿を現したのはエステル、お前に用があるからだ。)
「あ……ボクッ娘達と戦った時の約束だね。何かあたしに頼みたいことがあるって言ってたわよね?あたしにできることならなんでもいいわ!あたしの頼みを聞いてくれたっていう報酬を貰っているんだから遊撃士としてあなたの依頼を受けるわ!」
サエラブの念話にドルンと戦った時の約束を思い出したエステルは何をすればいいか尋ねた。
(では、手短に用件だけ伝える。エステル、我と契約しろ。)
「へ!?」
サエラブの念話にエステルは驚いて声を出した。
(どうした、そのような声を出して。以外か?)
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