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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第28話
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ユーシスとフィーの推測を聞いたエマは冷や汗をかいて二人を見つめ、マキアスは呆れていた。



「ハハ、気にしないでくれ。俺の知る限りではそう言った問題は聞いた事がないよ。……まあ、知っていると言ってもメンフィル帝国の帝都ミルスの状況ぐらいだけどな……」

リィンは苦笑しながら答え

「―――少なくても領主を務めている方達は問題はなく、善政を敷いていますし、領主達同士もそうですが皇族との仲も良好ですから政治、軍事では特に問題はありませんね。」

「何故だ?」

ツーヤの説明を聞いたユーシスは不思議そうな表情をして尋ねた。



「領主の方達自身が皇族―――つまりはリウイ陛下の子供ですので、腹違いになりますが兄弟姉妹の関係になりますから皇族、領主同士仲が良いんです。」

「だ、だが……普通腹違いの兄弟姉妹達の仲はあまり良くないと聞くが……」

ツーヤの説明を聞いたマキアスは戸惑いの表情で尋ね

「普通ならそうですね。ですがリウイ陛下は最も愛している正室のイリーナ皇妃を除けば側室、妾の方達は全員等しく愛したそうですし、その方達が産んだ子供達全員等しく接し、大切にしていたそうですし、側室の方達もそれぞれ仲が良いですから、多くの皇位継承者達がいながらも皇位継承ももめる事無くシルヴァン陛下がリウイ陛下の後を継ぐ事に全員賛同したと聞いています。」

「意外。エレボニアでは”魔王”と恐れられている程なのに愛妻家の上、子煩悩なんだ。」

「フフ、とても優しい方なんですね。」

「なるほど………両親に大切に育てられ、親の温もりをちゃんと知っているから例え妾の娘でも、サフィナ元帥みたいに自分の産まれに誇りを持って、あんなにも堂々としていられるのか……」

「……………………」

ツーヤの話を聞いたフィーは目を丸くし、エマは微笑み、マキアスは納得した様子で頷き、ユーシスは目を伏せて黙り込んでいた。



「おお、青春の悩みとはかくも美しく尊いものか―――」

その時ブルブランがリィン達に声をかけてきた。

「貴方は……」

「確か……ブルブラン男爵でしたか?」

「……………」

ブルブランを見たエマは目を丸くし、リィンは尋ね、ツーヤは表情を引き攣らせてブルブランを見つめていた。



「フフ……覚えていてくれて光栄だ。士官学院の諸君だったか。無事、一日目を終えたようだね。」

「……ええ、何とか。」

「そっちの成果は?」

「生憎、運命的な出会いにはいまだ巡り合えなくてね。美とはかくも難しい……だからこそ尊いとも言えるものだが。」

フィーの質問にブルブランは芝居がかった口調で答えた後髪をかきあげた。



「まあ、そ
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