7部分:第七章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
「ええ、それはもう自分達から」
屋敷の中は暖房で実に暖かくなっている。そして屋敷の外で警護にあたっている黒服の男達は皆コートに手袋とかなりの重装備だ。寒さに対する備えは万全であった。
「身に着けています」
「それならいい。寒さにも備えるのだ」
「しかしドン」
美女もまたスーツだけでなくその上にコートを着ている。彼女にしろかなりの重装備だ。雪も寒さも全て退けてしまいそうな程である。
「何故寒さにも。それに」
「それに。何だ?」
「この様な場所に何故雪の中に入ったのですか?」
「あの男は常に下着一枚で行動している」
老人は屋敷を暖めているストーブを見て述べた。部屋はログハウス調の木造でありそこに暖炉があればさらに似合うものだった。木の床の上に絨毯が敷かれソファーはふわりとしておりテーブルの上にはウォッカがある。老人はそのウォッカを一口飲んでいた。部屋の中にもボディーガード達が何人もいる。
「それだ。ならば寒さには弱い筈だ」
「だからですか」
「少なくとも寒さのせいで動きは鈍る」
彼はこのことも読んでいるのだった。
「そこを衝けばだ。簡単に倒せる」
「そうだったのですか。それでこの北海道に」
「北海道は日本で最も北にある場所だ」
老人は強い声で述べた。
「だからだ。そしてこの網走はさらに北だ」
「その北海道の中でも」
「ここならブリーフ13の動きは鈍る」
言葉は確信になっていた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ