第36話
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しそうな表情で答えた。
「――てな感じで、美味しい店と師匠を紹介しろって言って聞かないのよ。あんまりしつこいから居酒屋で酒に付き合うのを条件に付いてくることを許可しちゃった♪」
「うっわ〜……」
「オリビエさん……あの、本当に大丈夫なんですか?」
「早まった真似はよしたほうがいいですよ?」
生き生きとして答えるシェラザードを見て、エステルやヨシュア、プリネが心配して言った。
「フッ、このオリビエ、美人と美食のためなら死ねるさ。本当は、ヨシュア君やメンフィルの姫君達にも付いていきたいところなのだがね。迷った挙句の苦しい選択だった……」
「迷われても困るんですけど。」
「あはは……」
「プリネ、こんな奴相手にするだけ無駄だよ。」
「あれほどシェラザードに酒でやられたというのに、懲りない奴だな……」
相変わらずのオリビエの様子にヨシュアやリフィア、エヴリーヌは溜息をつき、プリネは苦笑した。
「まったく懲りないヤツ……ロレントの治安を乱さないでよね。あと、仕事明けのシェラ姉って本当にリミッター外れちゃうから。マジで注意した方がいいわよ。」
「なによぅ、失礼ねぇ。アイナは付き合ってくれるもん。」
「あの人だって底ナシでしょ!」
「リミッターが外れる?あの、それって……この前よりもスゴイのかい?」
エステルとシェラザードの会話が気になったオリビエはヨシュアに尋ねた。
「……何というか。比較にならないと思います。」
「ふーん、そうなんだ……え!?」
気不味そうな表情のヨシュアの答えにオリビエは流しかけたが、ある事に気付き驚いた。その時定期船の離陸の放送が響いた。
ロレント方面行き定期飛行船、まもなく離陸します。ご利用の方はお急ぎください。
「あら、もう出発か。ほらオリビエ、急がないと。」
「シェ、シェラ君。ちょっと待ってくれたまえ。少し考える時間をくれると嬉しいな〜って……」
発信の放送を聞いたシェラザードはオリビエの服をつかみ、飛行船に乗るよう促したがオリビエは及び腰で少し待つよう嘆願した。
「出発直前になって、な〜にを言ってるのかしら…………男だったらグダグダ言うな!」
「ひええええ〜っ!」
しかしシェラザードはオリビエの願いを断ちきって、情けない叫びを出すオリビエを飛行船のデッキへ引きずっていった。
「シェラ姉、まったね〜!ロレントのみんなによろしく!」
「2人ともお元気で!」
「うむ、達者でな!」
「2人とも体には気を付けて下さい!」
「ばいば〜い!」
エステル達の別れの挨拶と共にシェラザードとオ
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