第34話
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求だと!?キール!ジョゼット!こ、こりゃあ何の冗談だっ!」
シェラザードに睨まれたドルンは顔を青褪めさせて、兄妹に真実かどうか聞いた。
「ドルン兄ぃ……」
焦っているドルンにジョゼットは呆れた。
「聞きたいのはこっちだよ……だが、兄貴のおかげで……チャンスができたぜ!」
キールも呆れたが、いつのまにか隠し持っていた発煙筒を床に叩きつけた。叩きつけられた発煙筒は部屋中の視界を奪った。
「ああっ!」
「しまった!2度も同じ手に……」
「お、おい……!」
「キール兄!?」
「話は後だっ!とにかくここを脱出するぞ!」
視界を奪われている間になんとキールが2人の手を引いて、部屋から脱出した。
「ごほごほ……け、煙がノドに……」
(不覚……!我としたことがこんな手に引っ掛かるとは……)
発煙筒の煙にオリビエは咳こみ、サエラブは自分の不甲斐なさを呪った。
「早く部屋から出ましょう!」
ヨシュアの言葉に全員が部屋から出た。
(くっ……あの戦いが終わって数年……しばしの平和で危険を感じる感覚が鈍ったか……!)
「あいつら〜。どこにいったの!?」
「上だ……飛行艇で逃げるつもりだよ!」
あたりを見回してドルン達を探すエステルにヨシュアは答えを言った。
「あ……!」
「ここまで追い詰めて取り逃がすわけにはいかないわ!全力で追いかけるわよ!」
「うん!!」
「了解です!」
シェラザードの言葉にエステルとヨシュアは頷いた。そこにオリビエが咳込みながら部屋から出て来た。
「ごほごほ……た、助かった……ああ、何たる悲劇!ボクのデリケートな鼻腔が……」
「ほら、オリビエも!急がないと置いていくわよ!」
「あわわ……ま、待ってくれたまえ!」
咳込んだ後わざとらしく悲観をくれていたオリビエだったが、エステルに急がされ慌ててエステル達と共に走って行った………
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