第34話
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明後日の方向を見て、勝利のセリフを言った。
「チッ……役に立たねえ奴らだぜ。」
一方弟と妹の敗北を横目で見たドルンは舌打ちをした。
「ちょっと!あいつら、アンタの兄妹でしょ!?なんでそんなことが言えるの!?」
キール達のことを酷く言うドルンにエステルは怒って叫んだ。そしてエステルの怒りにドルンは嘲笑して、さらにエステルが怒るようなことを言った。
「ハッ!あんな甘ちゃん共はカプア一家の恥だ!本当のことを言って何が悪い!」
「なっ!?こ、こんのぉ〜!」
さらに怒ったエステルは体を震わした。そこに狐らしき生物がエステルの横に並んだ。エステルはドルンを撹乱していた狐らしき生物の動きや、火の玉を吐いたことを思い出し、なんとか協力をしてもらおうと話しかけた。
「狐さん!あいつをブッ飛ばすために力を貸してちょうだい!お願い!」
(………”我が友”に似る少女よ。……我は狐ではない。)
「え!?」
突如頭に響いた聞き覚えのない声にエステルは驚いて、狐らしき生物を見た。
「今のは………もしかしてあなた!?狐じゃないとしたら、一体何?」
(我はサエラブ!”焔の仙狐”様の使いにして誇り高き”狐炎獣”!少女よ。本来なら我は我自身が認めた者にしか力を貸さぬが、お前はどことなく”我が友”に似ている……
我の頼みを後で聞くならば、今はお前の指示に従おう……)
「わかったわ!あたしでできることならなんでもするわ!だから今は力を貸して!」
(……よかろう。)
エステルの言葉にレスぺレント地方の遥か南――セテトリ地方のある火山に住み、近くの町――ユイドラに住む人々からは聖獣扱いされている焔の幻獣サエラブは口元を僅かに笑みに変えて、エステルに協力することを伝えた。
「あ、それとあたしの名前はエステルよ!これからはちゃんと名前で呼んでよね、サエラブ!」
(フッ……いいだろう。我があの正気でない人間の動きを止めている間に、お前が勝負を決めるがいい……行くぞ!)
「オッケー!」
「さっきから一人でごちゃごちゃと何を言っている!死ねぇ!」
エステルとサエラブの念話がわからず、エステルの独り言と思い業を煮やしたドルンは再び導力砲を構えたが
(”我が友”の妻が放つ”魔導砲”と比べれば砲撃の瞬間、速さが遅すぎる上威力もなさすぎる!自らの武器で傷つくがよい!)
ドルンの動作を見て、サエラブは口を開き再び火の玉を吐いた。火の玉はドルンの持つ導力砲の砲口に入り、砲弾に引火させて、引火した砲弾は導力砲の中で小規模な爆発をした!
「ぐわぁ!?」
自らの武器による爆発によってドルンは怯み、傷ついた。
(今だ、
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