第33話
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ク)」
船長の説明に驚いたエステルだったが、さらに話された船長の説明を聞いて言葉を失くした。
「なるほど、そういう事ですか。父さんが空賊に捕まるなんて変だとは思っていたけど……」
「ふう……ようやく疑問が氷解したわね。」
「ハッハッハッ、それは重畳。」
「よかったですね、エステルさん。お父様が捕まっていなくて。」
「おめでとー。」
「道理でおかしいと思った。……ファーミシルスも高評価する男が賊程度で遅れをとるとは到底思えなかったからな……」
一方ヨシュア達は納得した後、安堵の溜息をついた。
「ちょ、ちょっと待ってよ。そ、それじゃ……父さんは何をしているわけ?これだけの騒ぎになってるのにどうして連絡を寄越さないの!?」
「落ち着いて、エステル。確かにそれは気になるけど、今ここで考えても仕方がない。ここにいる人たちの安全を確保するのが優先だよ。」
未だ混乱しているエステルは周りの者達に意見を求めたが答えは帰ってこず、ヨシュアの意見だけが帰って来た。
「あ……うん。わかった、今は忘れる。」
そしてヨシュアの意見にようやくエステルは落ち着いた。落ち着いたエステルを横目で見た後、シェラザードは人質達に言った。
「皆さん、我々はこれから空賊のボスの逮捕に向かうわ。申し訳ないけど、もう少しだけここで辛抱していてちょうだい。」
「あ、ああ……どうかよろしくお願いする。」
「こうなったら腹くくったわ。ワイらの命、アンタらに預けたる。せやから、あんじょう頑張りや!」
「うん、まかせて!」
船長や乗客の励ましの言葉にエステルは元気良く頷いたて、部屋を出て首領達がいる部屋を目指そうとした時、気絶している空賊達に気付いたエステルはある事を考えて、リフィア達に言った。
「そうだ……ねえ、リフィア達はここで気絶したコイツらの見張りと船長さん達や乗客達を守ってくれないかな?」
「確かに……誰か守りを置く必要はあるね。」
エステルの意見にヨシュアは頷いて同意した。
「なるほど……私はいいですが、お姉様方はどうですか?」
「ふむ……賊の首領と直接対決できないのは口惜しいが民を守るのも皇族の務め。よかろう、余達はここに残ろう!エヴリーヌもよいな。」
「ん。エヴリーヌ達が抜けて、そっちが大丈夫ならいいよ。」
「モチのロンよ!今までの直接対決ではあいつらには負けなかったんだから!」
エステルの頼みにプリネは頷き、リフィアは残念そうな表情をしたが納得して頷いた。そしてエヴリーヌの疑問にエステルは胸を張って答えた。
「オリビエさんはどうしますか?なんならプリネ達と共に見張り役として
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