外伝〜乙女の決意〜(SC篇開始)
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。父さん、あたしね……」
「判っている。……深入りするなと言ったのはただの俺のエゴだ。男としての、父親としての論理をお前に押し付けただけにすぎん。そう、シェラザードに叱られてな。」
「シェラ姉……」
「ふふ、あたしも今回は全面的にあんたの味方よ。」
「勿論、俺もお前の味方だぜ、エステル。」
「うふふ、手のかかる”お姉ちゃん”を助けるのが賢くて可愛い”妹”の役目だものね♪」
「ルーク兄、レン………」
自分を気遣い、助力を申し出たシェラザードやルーク達の言葉にエステルは胸がいっぱいになった。
「フフ、私もシェラちゃん達と一緒でもちろん貴女の味方よ?エステル。」
「お母さん…………」
「……それとあなた?」
「な、なんだ?レナ。」
レナに呼ばれたカシウスは表面上は穏やかなレナの声に突如恐怖感が襲って来て、微妙に手を震わせ始め
「………後で私からも言いたい事や聞きたい事がい・ろ・い・ろと!あるので、忘れないで下さいね?ア〜ナ〜タ〜?」
「…………ハイ…………」
凄味のある愛妻の笑顔で微笑まれたカシウスは為す術もなく降参を認め、肩を落として頷いた。
(………な、何やろ?オレが怒られた訳やないのに、こっちにまで震えが来てしまう……!ってこの感覚はルフィナ姉さんが怒った時と同じ感覚やんけ!…………というか下手したらルフィナ姉さんの上を行く怖さや………!とんでもない人や……!)
(さ、さすがレナさんね…………先生、ご愁傷様です………)
(女って、マジで怖ええ〜……!)
(うふふ、レンも見習っていつかママみたいな素敵なレディにならないとね♪)
王国の”英雄”を尻にしくレナの様子をケビン達はそれぞれの想いを抱えて見つめていた。
「覚悟はしていたが……あいつが居なくなったことが思っていたよりも堪えたらしい。だから、せめてお前だけは危険な道を歩かせたくなかった。命と引き替えにお前を救おうとしたレナのようになって欲しくなかった。……だが、そういう風に考えるのはお前にも、レナにも失礼だったな。今更ながらに思い知らされたよ。」
「父さん……」
「フフ……そうね。……でもあなた?私は今でもこうして生きているのだから、命と引き換えにこの娘を救ったなんて事を言わないで頂戴。」
「………そうだな。ルークには改めて感謝しないとな。」
「――勿論、レンもお兄様にはすっごく感謝しているわよ?お兄様がレンを迎えに来てくれたお蔭で、レンは幸せだもの。」
「ハハ、感謝したいのは俺の方だぜ。父さん達からは色々と大切な物をもらっているしな。」
感謝の言葉が自分に向けられる事になれていない
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