外伝〜乙女の決意〜(SC篇開始)
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…。何のきっかけもなしに姿を消すヤツなんておらんで。」
「……え…………」
「最近、カレシの言動や態度で何かおかしなことはなかったか?もしくは、カレシに関係ありそうな奇妙な出来事が起こったりとかな。ずっと一緒にいたキミにしかわからんことやで。」
「……あ……!」
ケビンに言われたエステルは頭の中に思い当たる節を思い出し、声を上げた。
「ああっ……!ヨシュアがおかしくなったのはあの休憩所に戻ってから……。……うそ……どうして?なんであたし……あの時あった人が思い出せないの?」
自分の記憶の一部が欠落している事に気付いたエステルは混乱し
「だ、大丈夫か?めっちゃ顔色悪いで。」
「エステル?どこか具合が悪いの?」
「う、うん……大丈夫……」
ケビンとレナに声をかけられ、我に返った。
「そっか……。ヨシュアの目的は悪い魔法使いを止めること……。あの時、あたしがあった人がその魔法使いだとするなら……。それがクーデターを影から操っていたのと同じ人物なら……。悪い魔法使いは、まだリベールで何かをしようと企んでいるはず……。じゃあ、あたしが遊撃士として魔法使いの企みを阻止できたら……。……ひょっとしたら……」
「……よく気付いたな。」
そしてエステルが自分の為すべき事に気付いたその時カシウスがルーク達と共に部屋に入って来た。
「父さん、シェラ姉!?それにルーク兄とレンも!?ど、どうしてここに……?」
「……悪い、エステルちゃん。定期船を降りる時、ギルドの王都支部に連絡させてもらったわ。」
「え……」
意外な人物が通報した事に驚いたエステルはケビンを見つめた。
「まったく驚いちゃったわよ。あんたを捜してギルドに行ったらちょうど連絡が入ってくるんだもの。で、あわてて先生とルーク達と一緒に出発直前の貨物飛行船に乗ったわけ。」
「全くもう。エステルのせいで、滅多に食べられないお城の朝食を逃しちゃったじゃない。」
「お、おいおい、レン。少しはエステルを気遣ってやれよ。」
呆れた様子で溜息を吐いたレンの言葉を聞いたルークは表情を引き攣らせ
「あら、気遣っているからこそいつもの調子で接しているのよ?」
レンは小悪魔な笑みを浮かべてウインクをした。
「あ………」
「まあ、そういう訳だ。ケビン神父といったか?連絡してくれて本当に助かった。礼を言わせてくれ。」
「……ありがとうございます。」
「いや〜、とんでもない。部外者が出しゃばったりしてホンマ、すんませんでしたわ。」
カシウスとレナから感謝の言葉を述べられたケビンは苦笑しながら答えた。
「あ、あの……
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