外伝〜乙女の決意〜(SC篇開始)
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の部屋にいる可能性もゼロじゃないよね……?やばっ、下着とか出しっぱなしにしてたかも……」
ヨシュアの部屋に行こうとしたエステルは自分の部屋に入った。
「………………………………。よかった……。出しっぱなしにしてなくて。まあ、ヨシュアだったら、あたしの下着なんか見たって平然としてるだろうけど……。………………………………」
フラフラしながらエステルは自分の部屋を出た後、ヨシュアの部屋のドアの前に立ち
「ヨシュア……入るね?」
ノックした後、エステルはヨシュアの部屋に入った。
「………………あ。」
しかし部屋の中には誰も存在せず、それを見たエステルはようやく現実に戻って来た。
「あは……そっか…………あたし……バカだ……」
現実に戻ったエステルはその場で崩れ落ち
「カレシ……おらんみたいやな」
「エステル………………」
同時に真剣な表情のケビンと悲痛そうな表情をしたレナが部屋に入って来た。
「それともアレか。いったん帰って来てからまた街にでも出かけたとかか?」
「……ううん…………」
「ふう……。やっと目ぇ、醒めたみたいやね。」
エステルがようやく現実を見ている事を確認したケビンは安堵の溜息を吐いた。
「………………………………。そうよ、ホントはね、ちゃんと分かってたんだ……。ヨシュアは行っちゃったって……。家に戻ってるはずないってちゃんと分かっていたんだよ……」
「そっか……」
「でもね……この部屋が最後だったから……。他に、ヨシュアの居場所なんてあたしには思いつかなかったから……。だから……ここでおしまい。あたしはもう……二度とヨシュアに会えないんだ……」
「エステル………!」
絶望に陥っているエステルを見ていられなかったレナは思わずエステルを抱きしめた。
「お母さん……!ヨシュアと会えなくなっちゃったよ……!う、ううっ………」
「………そう………………」
涙を流して泣いているエステルを慰めるように、レナはエステルの背中を優しく撫でた。
「………………………………。諦めるの、早ないか?」
「…………?」
その時ケビンの口から出た言葉の意味がわからなかったエステルは泣き止んでレナから離れて、立ち上がってケビンを見つめた。
「所詮、運命なんちゅうもんは女神にしか見えへんシロモンや。そんなもんに縛られた気になって諦めるのは早すぎるで。大事なんは、エステルちゃんが何をどうしたいって事とちゃうか?」
「で、でも……。ヨシュアを捜そうにも何の手がかりもないし……」
「いや、そうでもないやろ。そのカレシがどんなヤツかオレは知らへんけど…
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