外伝〜女王生誕祭、そして――〜
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わね。」
「はは、そうかもしれませんね。そうだ、先ほどヨシュア君とも会いましたよ。おめでとうございます。正遊撃士になったそうですね。」
「えへへ……まあね。あれ……?」
何かの違和感を感じたエステルは首を傾げた。
「?どうしました?」
「教授ってば……いつもと雰囲気が違わない?なんだかすごく楽しそうな顔をしてるわよ?」
「………………………………。はは、見抜かれましたか。実は、考古学の研究で色々と進展がありましてね。それで少々、浮かれていたんです。」
自分の感情を見抜いたエステルをワイスマンは内心感心しながら笑顔で答え
「へ〜、よかったじゃない。あ……ゴメン!アイスが溶けちゃうからあたし、これで行くわね!それじゃあ、またね〜!」
エステルはワイスマンの思惑も知らず、祝いの言葉をあげるとヨシュアのところへアイスを持って、去って行った。
「ふふ、なるほど。あれがカシウス・ブライトの娘か。『教団』の『儀式』で生き残り、『剣聖』に引き取られたあの『殲滅天使』の双子の姉であり、かの『武神』をも破り、若干8歳で”八葉一刀流”の皆伝者となった『戦天使の遊撃士(エンジェリック・ブレイサー)』レン・ブライト。なかなか楽しませてもらえそうだ。」
ワイスマンは去って行ったエステルの後ろ姿を見て、醜悪な表情で口元に笑みを浮かべて呟いた後、エステルとは逆の方向に去って行った。
一方エステルはヨシュアの後ろ姿を見て走って、ヨシュアの近くに着いた後声をかけた。
「ごめん、遅くなっちゃって!ものすごく混んでてさ〜。ようやくゲットできたのよ。」
「そっか、ご苦労さま。ありがたくご馳走になるよ。」
ヨシュアはエステルにワイスマンが去った後した、自分の決意がわからないよう、いつもの様子で答えて両手に持っているアイスの片方をエステルから受け取った。
「……うん……。えっと、さっきの事だけど……」
「ああ、さっきはゴメン。紛らわしい言い方しちゃって。確かにあれじゃあ出来の悪い告白みたいだよね。」
「え……うん……。出来が悪いってことはないけど……」
ヨシュアの軽い謝罪にエステルはどもりながら答えた。
「まあ、考えてみればそう結論を急ぐこともないよね。正遊撃士になったからといって別の仕事についてもいいわけだし。ここはお互い、将来についてじっくり考えるべきかもしれないな。」
「た、確かに……。(結婚なんかしちゃったら子育てなんかもしなくちゃいけないし……。……だから!先走りすぎだっての、あたし!)」
ヨシュアの『将来』という言葉に反応したエステルは色々想像してしまい、心の中で想像してしまった自分を突っ込んだ。
「………
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