外伝〜女王生誕祭、そして――〜
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られずに国外に誘導するために……。君の情報は本当に役に立ってくれた。」
「…………嘘……だ………………」
ヨシュアは頭を抱えてうずくまり現実を否定するかのようにうわ言を呟いた。
「だから……改めて礼を言おう。この5年間、本当にご苦労だった。」
そんなヨシュアにワイスマンは追い打ちをかけるかのように醜悪な笑みを浮かべて止めの一言を言った。
「嘘だ、嘘だ!嘘だあああああああっ!……僕は……みんなと……エステルと過ごした…………僕のあの時間は…………」
ヨシュアは絶望した表情で叫んだ後、さらにうわ言を繰り返し始めた。
「ふふ……何がそんなに哀しいのかな?素知らぬ顔で、大切な家族と幸せに暮らしていけばいいだろう?君が黙っていれば判らないことだ。」
「………………………………」
「しかしまあ……考えてみればそれも酷な話か。ブライト家の者達はどうも健全すぎるようだからね。君のような化物にとって少し眩しすぎたんじゃないかな?」
「…………ぁ………………」
黙り込んでいたヨシュアであったがワイスマンの口から出たある言葉に反応した。
「君は、人らしく振る舞えるが、その在り方は普通の人とは違う。どんな時も目的合理的に考え、任務を遂行できる思考フレーム。単独で大部隊と渡り合えるよう限界まで強化された肉体と反射神経。私が造り上げた最高の人間兵器。それが君―――『漆黒の牙』だ。」
「………………………………」
「そんな君が、人と交わるなどしょせんは無理があったのだよ。この先、彼らと一緒にいても君が幸せになることはありえない。」
「………………………………」
「だから、辛くなったらいつでも戻ってくるといい。大いなる主が統べる魂の結社。我らが『身喰らう蛇』に……」
ヨシュアに絶望を与えたワイスマンは最後に言い残した後、その場から去って行った。
「………………………………。これが……罰か………………。……姉さん……レーヴェ……。…………僕は………………。………………………………………………僕は………………」
ワイスマンが去った後、ヨシュアは絶望した表情で何度もうわ言を呟き続けた。
〜夕方〜
「はあ……。ずいぶん待たされちゃった……。何だかんだでもう夕方だし……。ヨシュア……さっきのどう思ったんだろ……。う〜っ……思い出したらまた顔が熱く……」
「おや、エステルさん。」
一方アイスを買いに行ったエステルは溜息をついた後、先ほどの失言を思い出し顔を赤くしたが自分を呼ぶ聞き覚えのある声に気付き、その人物を見て驚いた。
「あれ、アルバ教授。こんな所で会うなんて珍しい
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