外伝〜女王生誕祭、そして――〜
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君ならすぐに現役復帰できるだろう。少々カンは鈍っただろうがリハビリすればすぐに取り戻せるさ。」
「………………………………」
「フフ、そんなに恐い顔をするものじゃないよ。わかっているさ。今の君には大切な家族がいる。尊敬できる父親、実の息子のように自分を愛し育ててくれた優しい母親、目標とすべき兄、あの”殲滅天使”同様さまざまな方面に天賦の才を持ちながらそれを鼻にかけることなく”殲滅天使”のように君を兄のように慕う”殲滅天使”の姉、そして……何よりも愛おしく大切な少女……。たとえ『彼』が、こちら側にいてもそれらを捨てるなど馬鹿げた話だ。」
「…………ッ…………やはりレンはユウナの………!(道理でレンと最初出会った時から、既視感をずっと感じていた訳だ………!僕があの時、レーヴェに”あんな事”を言わなければ今頃ユウナもレンやエステル達と一緒に幸せに暮らしていたのに……!)」
ワイスマンの口から出た自分が大切にしている家族や愛する少女の事が出るとヨシュアは血相を変えると共にある真実に気付いて唇を噛みしめた。
「だから私は、君に会いに来た。『計画に協力してくれた』礼として真に『結社』から解放するために。……おめでとう、ヨシュア。君はもう『結社』から自由の身だ。この5年間、本当にご苦労だったね。」
「………………………………。………………え…………」
しかしワイスマンの口から出た予想外の言葉を聞いたヨシュアは呆けた。
「なんだ、つまらないな。もっと嬉しそうな顔をしてくれると思ったのだが……。ふむ、まだ感情の形成に不完全な所があるのかな?」
「僕が……計画に協力……。……はは……何を……馬鹿なことを言ってるんだ……?」
ワイスマンの呟きにヨシュアは誰にも見せた事のない暗い笑顔で呟いた。
「ああ、すまない。うっかり言い忘れていたよ。君の本当の役目は暗殺ではなく諜報だったのさ。」
「え……」
「『結社』に見捨てられた子供として同情を引き、見事保護されてくれた。そして定期的に、結社の連絡員に色々なことを報告してくれたんだ。遊撃士協会の動向と……カシウス・ブライトの情報をね。」
「!!!」
そしてワイスマンの口から語られた真実にヨシュアは目を見開いた。
「無論、そんな事をしていたのは君自身も覚えていないだろう。私がそう暗示をかけたからね。」
「………………………………」
ヨシュアは絶望した表情で顔を下に向け、ワイスマンの話を聞き続けた。
「S級遊撃士、カシウス・ブライト。まさしく彼こそが今回の計画の最大の障害だった。彼に国内にいられては大佐のクーデターなどすぐに潰されてしまっただろうからね。彼の性格・行動パターンを分析して、悟
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