外伝〜女王生誕祭、そして――〜
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「クク……。認識と記憶を操作されながらそこまで気付くとは大したものだ。さすが、私が造っただけはある。」
するとその時アルバ教授は不気味に笑いながら呟き
「……え…………」
「では、暗示を解くとしようか。」
自分の言葉にヨシュアが呆けている中、アルバ教授は指を鳴らした。するとヨシュアの脳裏に封印されていたさまざまな血塗られた記憶が蘇った。
「……………………あ…………。あなたは……。……あなたは……ッ!?」
全てを思い出し、アルバ教授の正体をも思い出したヨシュアは青褪めさせた表情で声を上げた。
「フフ、ようやく私のことを思い出したようだね。バラバラになった君の心を組み立て、直してあげたこの私を。虚ろな人形に魂を与えたこの私を。」
「対象者の認識と記憶を歪めて操作する異能の力……!7人の『蛇の使徒』の1人!『白面』のワイスマン……!」
自分の様子を面白がるアルバ教授――――ワイスマンを睨むヨシュアは後ろに跳躍して双剣を構え、いつでも迎撃できるようにし
「はは……。久しぶりと言っておこうか。『執行者』No.XV。『漆黒の牙』―――ヨシュア・アストレイ。」
その様子をワイスマンは満足した様子で見つめていた。
「あ、あなたが……。あなたが今回の事件を背後から操っていたんだな!それじゃあ、あのロランス少尉はやっぱり……」
「お察しの通りだ。彼の記憶は消さないであげたからすぐに正体に気付いたようだね。はは、彼も喜んでいるだろう。」
「あ……あなたは……。………………………………。僕を……始末しに来たんですか……!!」
「ふふ……。そう身構えることはない。計画の第一段階も無事終了した。少々時間ができたので君に会いに来ただけなのだよ。」
「第一段階……。あの地下遺跡の封印のことか……」
ワイスマンの話を聞き、すぐに心当たりを思い出したヨシュアは真剣な表情で呟いた。
「『環』に至る道を塞ぐ『門』……。それをこじ開けることがすなわち、計画の第一段階でね。”星杯騎士”―――それもかの”七の導師”の従騎士にして教会の中でも指折りの法術士――――”七の守護者”が同行している事は計算外だったがまあ、封印が解けた今となっては、どうでもいい事だ。……ふふ……もはや閉じることはありえない。」
「やはり……これで終わりじゃないのか……。『輝く環』とは一体何です!?『結社』は……あなたは何を企んでいるんだ!?」
ヨシュアはかつて自分が所属していた組織の狙いを知るワイスマンを睨みながら叫んだ。
「それを知りたければ『結社』に戻ってくればどうだい?
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