外伝〜女王生誕祭、そして――〜
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れたおかげです。」
仲間達からの祝福の言葉にエステルは照れながら、ヨシュアは姿勢を正して笑顔でお礼を言い
「遊撃士としてのキャリアはここからが本番だ。そのことを忘れないようにな。」
「うん……わかってる。」
「一層、精進するつもりです。」
カシウスの言葉に2人は真剣な表情で頷いた。
「さて、めでたい話の後で非常に申しわけないのですが……。ここで皆さんに、ひとつ残念な事をお知らせしなくてはなりません。」
「残念な知らせ……?」
エルナンの言葉が理解できずクルツは首を傾げた
「本日を持ちまして、カシウス・ブライトさんが遊撃士協会から脱会します。しばらくの間、王国軍に現役復帰するとのことです。」
「なっ……!」
「ほ、本当ですか!?」
カシウスが遊撃士を辞める事を知ったカルナとグラッツはそれぞれ驚きの表情で声を上げた。
「長らく留守にした上に突然、こんな事を言い出して本当にすまないと思っている。だが、クーデター事件の混乱はいまだ収拾しきれていない。情報部によって目茶苦茶にされた軍の指揮系統も立て直す必要がある。その手伝いをするつもりなんだ。」
「あ、そうか……。軍人は遊撃士になれないから……。そういえば、先輩たちはこのことを知っていたみたいですね。」
カシウスの説明を聞き、納得したアネラスはカシウスが遊撃士を辞める事に驚いていない様子のシェラザード達に視線を向けた。
「ええ、相談を受けたからね。正直心細いけど……いつまでも先生に頼ってばっかりじゃあたしたちも一人前になれないし。」
「ああ。これからは俺達だけでもなんとかできることを父さんに証明してやろうぜ。」
「フッ、言うようになったな。だが、いつまでもカシウス頼みにする訳にいかんという意見には同意だ。」
「そうか……そうだな……」
シェラザードとルークの頼もしい言葉にバダックとクルツはそれぞれ口元に笑みを浮かべて頷いた。
「しかし、いつまでたっても忙しさから解放されないねぇ。」
「まあ、こうして新たな正遊撃士が2人誕生したんだ。せいぜい俺の代わりにコキ使ってやるといいだろう。」
「あのね……」
「はは、これからはもっと忙しくなりそうだね。」
カルナとグラッツの会話を聞いていたエステルは呆れ、ヨシュアは苦笑していた。
「さて……カシウスさんが遊撃士協会から脱会するという残念な知らせがありましたが……同時に嬉しい知らせもあります。…………レンさん。」
「はーい。」
エルナンに名指しをされたレンは慌てる事無くエルナンの前に出た。
「レン・ブライト。今までの働きを称して貴女を”特例”で正
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