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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第23話
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批判的で気の利いた説明をしてくれるだろうさ。」

「……くっ……僕がイデオロギーに歪んだ物の見方をしてると言うのか?」

(また、始まった……)

しかしユーシスはリィンの言葉に頷くと同時にマキアスを挑発し、ユーシスの挑発に乗ったマキアスの様子を見たツーヤは疲れた表情をした。



「いや、何しろ入学試験で次席を取っている優等生どのだ。加えて日頃の、脇目もふらぬほどの余裕のない勉学ぶり……さぞ教科書的な知識”だけ”は蓄えているだろうと思ってな。」

「ッ……!」

ユーシスの言葉を聞いたマキアスは唇を噛みしめて立ち上がり

「ちょ、ちょっとお二人とも……!」

「他の乗客の人達に迷惑ですよ……!」

その様子を見たエマは慌て、ツーヤは忠告した。



「…………………―――なるほどな。道理で散々な成績だったわけだ。」

一方リィンは黙り込んだ後静かな表情で呟き

「な、なんだと……!?」

「…………………」

リィンの言葉を聞いたマキアスとユーシスはそれぞれ目を細めてリィンを睨み

「リィンさん……」

「い、一体何を……?」

エマは心配そうな表情で見つめ、二人に対する挑発とも取れる言葉を口にしたリィンをツーヤは戸惑いの表情で見つめた。



「先月のB班の特別実習につけられた評価は”D”………はっきり言って、普通の試験なら赤点ギリギリの落第するかしないかの瀬戸際の点数だ。また同じことを二人とも繰り返すつもりなのか?」

「そ、それは……」

リィンの指摘に反論できないマキアスは言いよどみ

「フン……だからわだかまりを捨てて仲良くしろとでも言いたいのか?」

ユーシスは鼻を鳴らした後リィンを睨んで尋ねた。



「そこまでは言ってないさ。そもそも、あんな経緯で選ばれた俺達”Z組”だ。立場も違えば考え方も違う。お互い、どうしても譲れない事だってあるだろう。だけど―――それでも数日間、俺達は紛れもなく”仲間”だ。」

「リィンさん……」

「………そうですね。」

(フフ、そういう熱い台詞をサラッと言える所も私は結構好きよ♪)

リィンの発言を聞いたエマは目を丸くし、ツーヤは静かな笑みを浮かべ、ベルフェゴールは微笑んだ。



「フン……何を言いだすかと思えば。」

「冗談じゃない!誰がこんなヤツと―――」

一方肝心の二人はリィンの言葉に同意しない様子であったが

「”友人”じゃない、同じ仲間と同じ目的を共有する”仲間”だ。さらに露骨に言ってしまえば―――今回、アリサやガイウスたちB班に負けない為の”仲間”じゃないか?」

「へ……」

リィンの口から出た予想外の言葉
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