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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第20話
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がここに出張ってくるとはね〜。ひょっとして全部、お見通しだったって事かしら?」

「ふふ……それは買い被りですよ。とある筋からの連絡を受けたのは確かですけど。」

サラ教官の意味ありげな視線に対してクレア大尉は苦笑しながら答え

「ああ、おたくの兄弟筋ね。随分とぬかりなく立ち回ってらっしゃること。」

クレア大尉の答えを聞いたサラ教官はさりげなく毒を混ぜた言葉をクレア大尉に向けた。



「あくまで状況に対応するために動いているだけですから……現にアルバレア公爵の独断に関しては全く情報に入って来ませんでした。―――プリネ姫。今回の件は誠に申し訳ございませんでした。私共の方が気付いてもっと早く動いていれば、御身が狙われる事もなく、ましてや冤罪を押し付けられる事も無かったのですが……」

サラ教官の毒舌に対して冷静な表情で答えたクレア大尉はプリネを見つめて頭を深く下げ

「……いえ、気にしないで下さい。私もそれ程気にしていませんし、現在のエレボニア帝国の”事情”は察していますので。それにこちらもメンフィル兵達を密入国させたのですから、非はこちらにもあります。お父様やお兄様―――リウイ陛下やシルヴァン陛下にも今回の件の”抗議”についてはできるだけ穏便にすますようにと進言しておきます。」

クレア大尉に頭を下げられたプリネは静かな表情で答えた。



「………寛大な御心遣い、ありがとうございます。―――それでは皆さん。私達はこれで失礼します。特科クラス”Z組”……私も応援させて頂きますね。」

「あ―――」

そしてクレア大尉はリィン達を見つめて敬礼をした後鉄道憲兵隊達と共にその場から去って行った。



「な、何だか軍人には見えない人だったけど……」

「だが、あの身のこなしと優雅なまでの立ち振る舞い……おそらく只者ではないだろう。」

「ああ……隊員の練度も尋常じゃなかった。」

(さすがはかの”氷の乙女(アイスメイデン)”が率いる部隊だけはあるわね……)

「どうやら教官の知り合いみたいですけど……?」

クレア大尉達の事についてそれぞれ感想を言い合っている中、アリサはクレア大尉と知り合いのように話すサラ教官の様子を思い出して尋ねた。

「……ま、色々あってね。さてと―――特別実習も一通り片付いたんでしょう?あたしたちも、そろそろお暇しましょうか。」

「―――了解しました。」

その後リィン達はオットーに見送られ、列車に乗り込んでトリスタへ向かい始めた。



〜列車内〜



「ま、また寝てる……」

「狸寝入りってわけじゃないでしょうね……?」

隣の席で眠っているサラ教官をエリオットとアリサは呆れた表情で見つ
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