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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第16話
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「―――間違いないでしょう。詰所でも遠回しにですが認めていましたし。」

アリサの推測にプリネは真剣な表情で頷き

「……思った以上に真っ黒だったみたいね……」

アリサは疲れた表情で溜息を吐いた。



「ああ、エリオットのおかげで、ようやく見えてきたかもしれない。」

「よくぞ機転をきかせて言葉を引き出したものだ。ふむ、そなたはなかなかの策略家だな。」

「私も驚きました。」

「あはは……たまたまだよ。」

リィンやラウラ、プリネの称賛の言葉にエリオットは恥ずかしそうな表情で苦笑した。



「とにかく……領邦軍が今回の”犯人”に関わっている可能性は高そうだ。なんとか見つけ出して捕まえたいところだけど……軍の内部に犯人がいたら、調べるのは難しいだろうな。」

「いや……おそらく実行犯は別にいるはずだ。あのプライドが高い領邦軍が、自らの手を汚してまで、事を起こすとは考え難い。」

複雑そうな表情で呟いたリィンの推測を聞いたラウラは静かな表情で首を横に振り

「そうね、それに……犯人がこの町に居座っている可能性も低そうだわ。屋台から盗んだ商品……町のどこかに隠しきるのはちょっと難しいと思うのよね。」

「確かに……それは言えてるな。盗品の数から考えれば、鉄道を使って逃げた……というのも考えにくいな。」

「そうですね………――となるとまだこの町の近くにいる事は間違いないでしょうね。」

「僕もそう思う。盗品の数を考えるとたった一晩でそんな遠くに行けるとは思えないし……」

アリサの推測にリィンは頷き、プリネとエリオットはそれぞれ考え込んでいた。



「……だったら、表通りを中心にまた聞き込みをしてみよう。町を出入りする人の中に、怪しい人物を見かけた人がいるかもしれない。」

「うん、いい線だろう。では、早速調査再開といこう。卑劣な犯人を逃がさぬためにな。」

「ええ……!」

そしてリィン達は犯人の手掛かりを得る為に聞き込みを開始した。
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