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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第16話
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は鼻を鳴らした後嘲笑した。



「どういうことですか?」

「我々領邦軍が各地を維持するにあたって最も重要なものがわかるかね?それは、各地を治める領主――――我々の場合はアルバレア公爵家―――彼らの意向ということになる。」

「公爵家の意向……」

「…………………」

隊長が口にした説明を聞いたラウラとプリネはそれぞれ真剣な表情で隊長を見つめた。



「領邦軍に属する以上、貴族の命令は絶対だ。我々はその意向に従い、守るべきものを冷静に判断しているだけなのだよ。」

(冷静に判断していると聞こえはいいけど、軍人として本当の守るべきものが何なのか全く見えていないだけじゃない……)

(典型的な強い権力に尻尾をふるっている雑魚ね。)

隊長の話を聞いたプリネは内心不愉快に思いながらも顔に出さず隊長を見つめ、リィンの身体の中にいるベルフェゴールは呆れた表情で隊長を見つめ

「……公爵家に出されているという”増税取りやめの陳情”ですね?それを取り下げない限り、ケルディックの大市は”守るべきもの”ではないと?」

リィンは冷静な表情で尋ねた。



「好きに解釈したまえ。あくまで我々は職務を全うしているに過ぎん……軍人とはそういうものだ。士官学院に入ったばかりの、羽根も生えて揃わぬヒヨッ子どもにとやかく言われる筋合いはない。」

「くっ………」

自分達を侮辱しているとも取れる隊長の言葉を聞いたラウラは唇を噛みしめ

(……面の皮が厚いわね。)

(ああ……何か手がかりが得られるかもと思ったけど……)

(この様子だと何も話してくれなさそうですね……)

厳しい表情で隊長を見つめながら呟いたアリサの小声にリィンとプリネはそれぞれ頷き

「…………」

エリオットはジッと隊長を見つめていた。



「さて、他に話はないのかね?我々も忙しい。それ以上ないなら、そろそろお引き取り願いたいところだが……」

「――あ、あのっ……最後に僕から一つ、いいですか?」

「エリオット……?」

予想外の人物が質問した事にリィンは目を丸くしてエリオットを見つめた。



「……フン、いいだろう。何でも言ってみたまえ。」

「それじゃあ、えっと……被害者のマルコさんが取り扱っていた商品ですけど……あの装飾品の行方がどうなったか、わかりますか?」

「……?何を言っている。”装飾品を扱っていたのはあのハインツとかいう帝都の商人の方だろう”。」

「え―――」

「今、なんて……?」

エリオットの質問に眉を顰めた後答えた隊長の答えを聞いたリィンは呆け、アリサは目を丸くして尋ね、またプリネ達も黙り込んだ
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