第30話
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ヴリーヌ達の世界にいる不死者とか怨霊を見たら、普通の人間は怖がると思うよ。)
幽霊を怖がっているエステルを見て、幼い頃に会ったことがある幽霊の少女のことを思い出したプリネは不思議がったが、リフィアは比較する相手が違うことを言い、エヴリーヌもリフィアの言葉に頷いた。
「ははは……まあ、幽霊っていうのは冗談さ。だが、訳ありのカップルというのはもしかしたら本当かもしれないんだ。女の子が変わった服を着てたからね。」
エステル達のやりとりに苦笑したロイドは話を続けた。
「変わった服……というと?」
ロイドの言葉が気になったヨシュアは聞き返した。
「そちらのお嬢さん達にも言ったが……後ろ姿から見て学生服を着てたみたいなんだ。」
「学生服って、まさか……」
「ジェニス王立学園ですか?」
「ほう、良く知っているね。私の姪も通っているんだが、それとソックリだったよ。」
ヨシュアの答えにロイドは感心して答えた。
「どうやらアタリを引いたみたいね……」
「うん!あの生意気娘、とうとう尻尾を掴んだわよ〜っ」
シェラザードの言葉に頷いたエステルは以前空賊の娘にバカにされたことを思い出し、怒りを再熱させた。
「なんだ……君たちの知り合いだったのか?だったら、あの2人が思い詰めて早まったことをしないよう注意してやってくれ。たしか、今夜あたりにまた来るような事を話していたからね。」
「なるほど……。貴重な情報、感謝するわ。後は我々に任せてちょうだい。絶対に悪いようにしないから。」
「ホッ、そうか……そう言ってくれると助かる。何だか肩の荷が下りた気分だよ……安心したら今度はボート釣りがしたくなってきたな。こうしちゃいられん!君たち、私はこれで失礼するよ!……ああ、そうだ!もう一つ伝え忘れるところだった。」
シェラザードの言葉に安心したロイドはその場から走り去ろうとしたが、ある事を思い出し戻って来た。
「何かしら?カップルの件で伝え忘れた事かしら?」
戻って来たロイドにシェラザードはさらに情報があると思って聞いた。
「いや、それとは関係のない話になるんだけど、伝えさせてもらってもいいかな?」
「ええ、構わないわ。」
「わかった。……実はここ最近の噂なんだが、このヴァレリア湖に”竜”がいるっていう噂があるんだ。」
「”竜”ってあのよくお伽噺とかで出てくるやつ?大きな体で翼があって炎を吐く。」
ロイドの話にエステルは半信半疑で聞いた。
「ああ。炎を吐くかはわからないが翼はあって、巨大な体で後、湖の底から姿を現したという噂だ。」
「……そう、ありがとう。一応その情報も気にしておくわ。」
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