第23話
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んですか……。本当によかった……エステル、君が無事でいてくれて……」
「ヨシュア……」
そして自分の身を案じたヨシュアの言葉を聞いたエステルは顔を真っ赤にした。
「陛下……よくぞご無事で……」
「ユリア中尉……また会えてうれしいわ。それに皆さんも……本当に感謝の言葉が尽きません。」
「フッ、女王陛下。過分なお言葉、ありがたき幸せ。」
「お役に立てたならば幸いです。ですが、まだこれで終わりではなさそうですな。」
アリシア女王の感謝の言葉にオリビエは珍しくも殊勝な態度で受け取り、ジンは会釈をした後真剣な表情で言い
「城内の特務兵は鎮圧しましたがよくない報せが届いています。各地の正規軍部隊が王都を目指しているとのこと……。どうやら、情報部によってコントロールされているようです」
「そうですか……」
ユリア中尉の報告を聞くと表情を曇らせた。
「失礼ですが、あまり時間がありません。どうか今すぐ飛行艇でここから脱出なさってください。」
「いえ……それはできません。それよりも……どうやら大変なことになりました。何としても、リシャール大佐を止めなくてはなりません。」
「ど、どういう事ですか?」
「昨夜、大佐と話をしてみてようやく真の目的が判りました。」
「真の目的……?リベールを陰から操ることではなかったんですか?」
アリシア女王の話を聞いたヨシュアは不思議そうな表情で尋ねた。
「ええ……どうやら彼は、『輝く環』を手に入れるつもりのようなのです。」
「『輝く環』……。そ、それってどこかで聞いたことがあるような……」
「!!」
アリシア女王の口から出た聞き覚えのある言葉を聞いたエステルは首を傾げ、アリエッタは血相を変えた。
「古代人が女神から授かった『七の至宝(セプト=テリオン)』のひとつ……。全てを支配する力を持つといわれる伝説のアーティファクトのことですね。」
「ああ、アルバ教授が言ってた……。でもそれって、教会に伝わっているただのおとぎ話なんでしょう?」
「「………………………………」」
そしてヨシュアの説明を聞いて完全に思い出したエステルはアリシア女王とアリエッタに視線を向けたが、二人はそれぞれ重々しい様子を纏って黙り込んでいた。
「え……」
「その様子からすると、どうやらその『輝く環』って古代遺物がリベールに実在しているのですね……それもこの王城のどこかに。」
二人の様子を見たエステルが呆けている中、フレンは真剣な表情で尋ねた。
「古き王家の伝承にはこうあります。『輝く
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