第23話
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尋ね
「フ……今のあなたならばその意味が嫌というほど判るはず。彼らを導いてやるといいだろう。……それでは、さらばだ。」
ロランス少尉は静かな笑みを浮かべて答えた後高度のあるテラスから飛び降りた!
「なっ!?」
「しょ、正気!?」
「諦めて自殺したのかしら?」
ロランス少尉の行動に驚いたエステル、シェラザード、レンはテラスに近づいて見下ろしたがロランス少尉の姿はなかった。
「い、いない……。池に落ちたのかな……?」
「それにしては……水面が波立っていないわ……。あの男、いったい……」
「もしかしたら落下しながらワイヤーか何かを使って別の場所から降りたかもしれないわよ。」
「…………………」
エステル達が戸惑ったり考え込んでいる中、アリエッタは真剣な表情で黙り込んでいた。
「お祖母さま……お怪我はありませんか!?」
「大丈夫よ、クローディア。乱暴なことはされていません。それよりも……」
クローゼに話しかけられたアリシア女王は微笑んだ後、今後の事を口にしようとした。するとその時
「エステル!」
「2人とも無事か!?」
ヨシュアとルークの声が聞こえた後、二人はエステル達に駆け寄り、二人に続くようにジン、オリビエ、フレン、バダック、ユリア中尉も駆け寄って来た。
「ヨシュア!?それにルーク兄も!よかった、無事だったみたいね!」
「エステルの方こそ……。リシャール大佐やロランス少尉が城内にいなかったから心配だったんだ。」
「ああ。てっきりロランス少尉辺りが俺達の方に仕掛けてくると思ったんだが、完全に読み違えてしまったぜ……」
「あの赤ヘルムならさっきまでここにいたけど……」
「え……!?」
「何っ!?」
自分達が警戒していた相手がエステル達と戦っていた事を知ったヨシュアとルークは血相を変えた。
「その手すりを越えて飛び降りて逃げていったわ。とんでもない化物ね、あれは……」
「ええ、アリエッタお姉さんの援護が無かったら、レン達が負けていた可能性が高かったわ。」
シェラザードとレンはそれぞれ自分達の力の無さを嘆くかのように疲れた表情で答え
「フッ、さすがだな、アリエッタ。」
「もう子供扱いしないで、下さい。アリエッタも立派な大人、です。」
二人の話を聞いてアリエッタの技量に感心したバダックは静かな笑みを浮かべてアリエッタの頭を撫で、撫でられたアリエッタは気持ちよさそうな表情をし
「クク、そう言っている割には喜んでいるじゃねえか。」
その様子を見ていたフレンは笑いをかみ殺していた。
「そ、そうだった
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