第22話
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がわからず呆けたが
「心せよ、クローディア姫。国家というのは、巨大で複雑なオーブメントと同じだ。人々というクオーツから力を引き出すあまたの組織・制度という歯車……。それを包む国土というフレーム……。その有様を把握できなければあなたに女王としての資格はない。」
「!?」
やがて何かを理解したのか、血相を変えた。
「面白い喩えをするものですね。ですが……確かにその通りなのかも知れません。まさか、この場で国家論を聞くとは思いませんでしたけれど……」
一方ロランス少尉が口にした意味深な言葉を完全に理解していたアリシア女王は重々しい様子を纏って答え
「フ……これは失礼した。陛下には無用の説法でしたな。」
アリシア女王の答えに満足したのかロランス少尉は口元に笑みを浮かべた。
「な、なんかよく判らないけど……。要するに、女王様を解放する気はないってわけね。」
「だとしたら……どうする?」
「決まってる……。力ずくでも返してもらうわ!」
ロランス少尉に問いかけられたエステルは棒を構えて交戦の意志を伝え
「そうね……。ここまで来て後には引けない。」
「ええ、レン達の前に障害があるのならそれを取り除くまでよ!例え何者だろうとね!」
「敵は倒すだけ、です。」
「あなたからは敵意は感じられませんけど……。お祖母さまを取り戻すためなら剣を向けさせていただきます!」
エステルに続くようにシェラザード達もそれぞれ次々と武器を構えて交戦の意志をロランス少尉に伝えた。
「フフ、いいだろう……。ならば、こちらも少し本気を出させてもらうぞ。」
「え……!?」
エステル達の答えに満足したのかロランス少尉は口元に笑みを浮かべた後被っていたヘルメットを投げ捨てた。
「………………………………」
「……銀髪……」
「いや……アッシュブロンドね……。どうやらこいつ……北方の生まれみたいだわ。」
「あら、中々ハンサムな人ね。」
「……………!」
アッシュブロンドの髪を持ち、冷徹な視線で自分達を見つめるロランス少尉の容姿をエステル達が見つめる中、ロランス少尉の容姿を見て何かに気付いたアリエッタは血相を変えた。
「フフ……。北であるのは間違いない。まあ、ここからそれほど遠くはないがな。お前たちが女、子供であろうが手加減するつもりはない…………行くぞ!!」
そしてエステル達はロランス少尉との戦闘を開始した!
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