第22話
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鳴を上げ、その様子を見たクローゼは苦笑いをしながらエステル達を諌めようとした。
「くっ、こうなったら陛下を盾にするしか……。……ええい、ままよ!」
そしてデュナン公爵がエステル達から逃げてアリシア女王を人質にしようと、走り出したが、ろくに前も見ていないデュナン公爵は階段の手すりに顔を思いっきりぶつけてしまった。
「ぎゃうっ……」
手すりに思いっきりぶつかってしまった公爵は鼻血を出しながら呻き声をあげた後、気絶した。
「あちゃあ……。ちょっとやりすぎちゃったかしら?」
「まあ、邪魔したのは事実だし、いい薬になったんじゃない?」
「レンもシェラお姉さんの考えに賛成よ。だいたい、こういう人は一度酷い目に遭うべきなのよ。」
「自業自得、です。」
「はい……。不幸な事故だと思います。でも、気絶した小父様をこのままにしておくわけにも……」
気まずそうな様子のエステルの言葉にシェラザード達がそれぞれ頷いたその時
「……こ、公爵閣下!?」
デュナン公爵の執事であるフィリップが慌てた様子でデュナン公爵に近づいてきた。
「あ、フィリップさん!」
「エステル様……。それにクローディア殿下……。この度は、我が主が迷惑をおかけして申しわけありません!全ては、閣下をお育てしたわたくしの不徳の致すところ……。どうか、これ以上の罰はわたくしめにお与えくだされ!」
主であるデュナン公爵を守る為にフィリップは頭を深々と下げた。
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
「う〜ん、執事さんにそこまでされたら許してあげないと、大人げないわね。」
「そう、ですね。」
「フィリップさん……どうか頭をお上げください。私たちは、お祖母さまを……陛下をお助けしに来ただけです。もとより、小父様に何もするつもりはありません。どうか、私の部屋で小父様の手当てをしてあげてください。」
「で、殿下……」
エステル達の寛大さに感謝するフィリップは感謝の涙を流しながら顔を上げた。
「実際、大した傷はないわ。ぶつかったショックで気絶しているだけだから大丈夫。」
「そうよ、それにレン達は遊撃士よ。基本的に戦う術のない人を傷つけたりしないわ。多分、少し寝たら起きると思うわ。」
「み、皆様……本当にありがとうございます。このご恩、決して忘れませんぞ!」
そしてエステル達はその場はフィリップに任せ、アリシア女王がいる私室に向かったが、私室はもぬけの殻で、テラスに人の気配を感じたエステル達がテラスに出るとそこにはアリシア女王と厄介な人物がいた。
〜テラス〜
「お祖母さま、大丈夫ですか?」
「助けに来ま
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