第20話
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レナを守り切って数日後、ルーク達はシェラザードと共にボース市にあるヴァレリア湖からボートを使ってグランセルの波止場に移動した。
〜深夜・王都グランセル〜
「ふう、無事についたわね。湖に見張りがいないのが幸いしたわね。」
妨害もなく、無事に王都についた事にシェラザードは安堵の溜息を吐き
「もしいたとしても、イオン様に頼めば”アレ”で王都に潜入できますから、王都に潜入する事は、それ程難しく、ありません。」
「まあ、さすがにいくら情報部といえど、”アレ”の存在は把握するなんて無理な話だろ。」
アリエッタが呟いた言葉から何かを察したフレンは苦笑していた。
「むう、レンの遊撃士として始まりの地であるグランセルにこんな形で来たくなかったわね。」
「気持ちはわかるが、今はギルドに行くぞ。」
「ええ、お兄様。」
そして5人は状況を把握するために王都のギルドに向かった。
〜遊撃士協会・グランセル支部〜
「ルークさんにシェラザードさん!それにレンさんとフレンさんも!アイナさんからこちらに向かったとは聞きましたけど、よく関所を越えれましたね?」
ギルド内に入って来たルーク達に気付いたエルナンは目を丸くした後予想外の強力な援軍に嬉しそうな表情をして尋ねた。
「ま、裏技を使ったようなもんよ♪……それで状況はどうなっているの?」
驚いているエルナンを見たシェラザードは悪戯に成功したような顔で答えた後、エルナンに状況を聞いた。
「ええ、実は………」
そしてルーク達はエルナンから、軍の動きは情報部によって完全に握られた事、リシャール大佐がアリシア女王の孫娘であるクロ―ディア姫を人質にとって玉座を女王の甥であるデュナン公爵に譲るよう脅している事、エステル達が女王の依頼を受けて潜伏していた親衛隊や王都に滞在している遊撃士達―――バダックやクルツ達と協力してクロ―ディア姫を軟禁しているエルベ離宮へ襲撃し、クロ―ディア姫やほかの人質達を解放するために作戦を開始していることを話した。
「……なるほど、大分状況が悪いようだな。俺達もクルツ達の援軍に行ったほうがいいな。」
状況を把握したルークは頷いた後エルナンに尋ねた。
「ええ、人手が足りない中あなた達がいれば作戦の成功率はさらに上がりますのでお願いできますか?」
「そのためにあたし達が来たんじゃない、当然オッケーよ。」
「勿論、俺も力を貸すぜ。」
「レンも当然行きたいけど、いいかしら?エルナンさん?」
「ええ、皆さんの力、期待しています。それと……そちらの女性は何者ですか?見た所七耀教会のシスターのようですが……」
シェラザー
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