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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第15話
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翌朝リィン達はマゴットから実習内容が書かれてある封筒を受け取り、中身を確認し終えた。
〜翌朝・ケルディック・風見亭〜
「あら……思ったより少ないわね。」
「普通は前日より多くなるものなのですが……」
実習内容の少なさにアリサとプリネは目を丸くし
「僕達、今日中に帰るから元締めさんが気を遣ってくれたのかな?」
エリオットは不思議そうな表情で呟いた。
「ああ、よく気が付く人だからね。トリスタ方面の最終便は夜の9時くらいまであるはずだ。早めに終わらせて、夕飯はウチで食べてから列車に乗るといいさ。」
「はは……お言葉に甘えさせてもらいます。」
「ご配慮、痛み入る。それでは行くとしようか。」
「そ、そうね。」
「えっと、今日の依頼は必須のものではないし……」
(二人とも、態度がバレバレですよ……)
ラウラとリィンを言い辛そうな表情で見比べるアリサとエリオットを見たプリネは苦笑した。
「―――ラウラ。昨日は済まなかった。」
「あ……」
「リィン……」
「………」
そしてリィンがラウラに振り向いて突如謝罪するとアリサ達は目を丸くした。
「……何の事だ?そなた自身の問題ゆえ、私に謝る必要はないと言ったはずだが……?」
「いや―――そうじゃない。謝ったのは、”剣の道”を軽んじる言葉を言ったことだ。」
「!…………………」
リィンの話を聞いたラウラは目を見開いた後静かな表情でリィンを見つめて答えを無言で促した。
「『ただの初伝止まり』なんて考えてみれば失礼な言葉だ………老師にも、八葉一刀流にも。”剣の道”そのものに対しても。それを軽んじたことだけはせめて謝らせて欲しいんだ。」
「―――1つ抜けている。」
「え……」
「そなたの事情は知らぬ。だが、身分や立場に関係なく、どんな人間も誇り高くあれると私は信じている。ならばそなたは、そなた自身を軽んじた事を恥じるべきだろう。」
「あ―――……………」
(へえ?滅多にいないタイプの人間ね。)
ラウラの指摘に呆けたリィンはその場で目を閉じて考え込み、ベルフェゴールは目を丸くしてラウラを見つめていた。
「――リィン。そなた、”剣の道”は好きか?」
「………好きとか嫌いとかもうそういった感じじゃないかな。あるのが当たり前で……自分の一部みたいなものだから。」
「ならばよい。――私も同じだ。」
「ラウラ……」
リィンの答えに満足したラウラは笑顔を見せた後口元に笑みを浮かべてリィンを見つめた。
「はあぁぁ〜っ………」
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