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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第15話
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ついて説明した。



「ふむ、なるほどな……――ならば話は簡単だ。おい、二人とも引っ立てろ。」

「ハッ!」

「な、な、な……!?」

「それはどういう……!」

領邦軍の信じられない判断に商人の二人は信じられない表情をし

「互いの屋台が破壊され、商品までもが盗まれた……いがみあう二人の商人が同じ事件を同時に起こした―――そう考えれば辻褄は合うだろう。」

「そ、そんな……!」

一方的に自分達を悪に仕立てる隊長の強引さに商人の一人は表情を青褪めさせた。



「……捜査もしないうちから、さすがに強引ではないか?」

その様子を見かねたラウラが厳しい表情で指摘したが

「フン、領邦軍にはこんな小事に手間を割く余裕などないのだよ。さて、どうする?このまま騒ぎを続けるならそのように処理するだけだが。」

隊長はラウラの指摘に嘲笑した後商人の二人を睨んだ。



(そ、それって……なかったことにしろって事!?)

(そういうこと、みたいだな……)

(職務怠慢としか言いようがないですね……)

領邦軍の判断に驚いたアリサは怒りの表情で領邦軍を睨み、リィンとプリネは真剣な表情で領邦軍を見つめていた。



「う、うう……」

「……くぅ……」

一方領邦軍に睨まれた二人の商人は反論する事もできず、それぞれ悔しそうな表情で肩を落とした。

「フン、それでいい。我々も余計な仕事を増やしたくはない。今後はあまりトラブルを起こさぬよう気を付けたまえ。フフ、それでは我々も失礼する。忙しいのでな。」

そして領邦軍はその場から去って行った。



「行ってしもうたか……」

領邦軍が去るとオットーは疲れた表情で呟き

「何とか騒ぎは収まったけど……」

「こ、こんなの滅茶苦茶だよ!?」

「ええ……あれでは唯の脅迫です。」

「あれが領邦軍のやり方というわけか……」

「…………………」

アリサ達が領邦軍の対応の悪さにそれぞれ怒りや信じられない思いを抱えている中、リィンは真剣な表情で黙って去って行く領邦軍を見つめていた。



「色々と腑に落ちんじゃろうが……お前さん達は一度、頭を冷やすがよい。殴り合う前にすべきことがいくらでもあるじゃろう?」

「…………そうッスね……」

「……流石に熱くなりすぎたようです……」

オットーに指摘された商人の二人はそれぞれ肩を落として答え

「大市を開くためにも、壊れた屋台を急いで片付けなくてはならん。すでに遅れが出てしもうておる。皆の衆、すまぬが手分けして当たってくれ!」

オットーはその場にいた商人達全員に声をかけ、
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