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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
外伝〜風の精霊との契約〜
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答えを聞いたエリオットは首を傾げ、アリサは依頼人からお礼としてもらった果物の一部である葡萄を一房荷物から取り出した。
「……………!」
アリサが葡萄を取り出すと風の精霊―――ミルモ・メネシスは目を輝かせてジッと葡萄を見つめ
「ふふっ、そんなに欲しいのならちょっとだけわけてあげるね。はい。」
ミルモの様子を微笑ましそうに見ていたアリサが葡萄の粒を一粒取って差し出すとミルモは葡萄の粒に飛びついて一心不乱に食べ始めた。
「ふふっ、可愛いわね。」
「ふむ、まさか伝承で出てくる存在をこうも間近で見れるとは。」
「何だか微笑ましいね。」
「ああ。こうして実物を見るとまるで絵本の中から出てきたみたいだな。」
(そう言えばエステルさんと契約していた”昇格”する前の古神に連なる風の精霊―――パズモは林檎が好きだけど……もしかして古神に連なる風の精霊族は果物が好物なのかしら?」
葡萄の粒を一生懸命に食べているミルモの様子をアリサ達は微笑ましそうに見つめ、自分にとってかけがえのない友人に力を貸している使い魔の事を思い出したプリネは興味ありげな表情でミルモを見つめていた。
「………♪」
葡萄を食べ終わったミルモは笑顔をアリサに向け
「ふふっ、喜んでくれたようね。」
笑顔を向けられたアリサは微笑んだ。
「あら……貴女、本気でその人間と契約する気なんですの?」
するとその時ミルモの意思を唯一知る事ができる人物であるフィニリィは目を丸くし
「え……け、”契約”!?そ、それって……」
「俺とベルフェゴールやプリネさん達のように……って事か?」
フィニリィの言葉を聞いたアリサは驚きの表情でリィンやプリネを見つめ、リィンは目を丸くしてフィニリィに尋ねた。
「ええ。そこの人間から、普通の人間と比べると優しさを強く感じて心地良いそうですから、”契約”したいそうですわ。」
「ええっ!?」
フィニリィの説明を聞いたアリサは驚き
「なるほど……さすが精霊だな。」
「ちょっ、リィン!?と、突然何を……」
納得している様子のリィンの言葉を聞いたアリサは驚きの表情でリィンを見つめた。
「今朝も言ったと思うけどアリサは以前の授業の時に俺が当てられた時にこっそり答えを教えてくれようとしたり、俺と仲直りをするきっかけを作ろうとしたんだろう?あんな事があったのに、そこまでしてくれるなんて、普通の人と比べると優しいと思うぞ。」
「な、なななななななっ!?」
リィンの言葉を聞いたアリサは顔を真っ赤にして慌て出し
「リ、リィンさん……」
「き、聞いている方が恥ず
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