暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
外伝〜風の精霊との契約〜
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オットは安堵の溜息を吐いてリィン達と共に武器を収め
「……『戦術リンク』が無かったらプリネ無しの状態では厳しかったかもしれないわね……”ARCUS”……悔しいけどそれなりに見込みはあるみたいね。」
先程の戦闘を思い出していたアリサは複雑そうな表情で呟いた。
「?悔しい?」
アリサの言葉が気になったリィンは首を傾げて尋ねたが
「あ、ううん、気にしないで。とりあえず退治したことを農家の人に伝えた方がいいわね。」
「ああ、そうだな。」
(アリサさんの実家を考えると……”ラインフォルトグループ”が関わっている事に何か関係がありそうね……)
アリサは答えを誤魔化し、アリサの様子をプリネは静かな表情で見つめていた。
「えへへ……喜んでもらえるといいけどね。」
リィンの言葉にエリオットは嬉しそうな表情で頷いたが
「…………………」
ラウラは真剣な表情でリィンを黙って見つめていた。
「ラウラ、どうしたんだ?」
ラウラの視線に気付いたリィンは不思議そうな表情で尋ねたが
「いや……何でもない。行くとしようか。」
「ああ……?」
答えを誤魔化したラウラの言葉に首を傾げながら頷いた後、依頼人に報告する為に歩き出した。
その後依頼人からお礼に卵や果物をいくつかわけてもらったリィン達は町に戻る為に街道を歩いているとプリネが立ち止まった。
「あら。この気配は。」
「?どうしたの、プリネ?」
プリネの様子に気付いたアリサはリィン達と共に立ち止まって尋ね
「……あの草陰になにかいるな。」
「も、もしかして魔獣……?」
何かの気配に気付いたリィンは草陰を見つめ、リィンの言葉を聞いたエリオットは不安そうな表情をし
「いや……敵意はないようだ。」
リィンと同じように気配を感じ取っていたラウラは首を横に振って答えた。すると草陰から妖精のような姿をした小人が現れてリィン達に近づいてきた。
「へ……」
「わわっ!?」
「よ、妖精??」
「まさかケルディックに伝承上しか存在していない妖精がいるとは……」
自分達に近づいてきた小人を見たリィンは呆け、エリオットは驚き、アリサは戸惑い、ラウラは目を丸くし
「―――いえ。その妖精は古の時代より生きている私達の世界の風の精霊族です。」
(わあ〜。パズモ以外の風の精霊なんて初めて見たよ♪)
(……?この気配……どこかで感じた事があるような?)
プリネは冷静な様子で答え、プリネの身体の中にいるペルルは興味ありげな表情で小人―――風の精霊を見つめ、フィニリィは首を傾げた後風の精霊を見つめた。
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