第十四話 アカツキ帝国は、決断を迫る
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たと理解して、これに対して直ぐにでも和平を結んで戦争を辞めようと考えたのだが、それが前皇帝のモルトが負傷して意識不明となり、モルトの意識不明を好機と考えてゾルザルが帝国の権力を掌握してしまい、無謀な戦争拡大の道を歩んでしまった。異世界侵攻と連合諸王国軍による敗退が更に帝国の勢力基盤を崩してしまい、今では帝国は戦争前の支配権を支える程の兵力も影響力なく、帝国に対して迫害された亜人や、帝国に頭を下げるしかできなかった属国が反旗の兆しが見えているのだ。
「現在、我々は帝国の講和派の援助を行っており、ゾルザルの失脚後の帝国の政権についての話し合いも進めています。陸将も分かるはずです。これ以上の秩序の乱れが起きれば、両国にとって不利益でしかありません」
そもそも日本もアカツキ帝国も帝国の領域全てを支配する気などない。日本の場合は、まず帝国全土に戦線を拡大する能力はなく、そして世論がそれを許さない。アカツキ帝国も、アビス大陸に対する備えもあるので、いつまでもファルマート大陸だけに集中するわけにもいかないので、理想を言えばゾルザルが失脚してこちらに友好的な政権が樹立して、帝国に対して通商条約を結ぶことである。
「日本にも立場ある事を理解しています。そこで我が国の帝国元帥である前田健太郎閣下は、日本政府との会議を望んでいます」
「首脳会議ですか!!」
「閣下は直ぐにでも帝都を攻略して、ゾルザルを捕らえた後に和平派による政権樹立を望んでいます。その後の取り決めの為にも出来れば直ぐにでも会談を行いたいと言ってきています」
「わ、分かりました。直ぐにでもアカツキ帝国の提案を伝えます」
こうして帝都攻略に対する為と、戦後のファルマート大陸に対する取り決めを決定する為に、日本政府との会談をアカツキ帝国は望んだ。この提案は直ぐに日本の首相官邸に届き、直ぐにでも首脳会議を行いたいと通達してきたアカツキ帝国の対応に、本位総理は驚いた。
直ぐにでも首脳会議を行いたいと通達が来たときは本位は困っていた。日本で首脳会議を実行すればアカツキ帝国批判をするマスコミや左翼団体が多いので、そこでデモ隊がアカツキ帝国批判をして、彼らの機嫌を損なえば、第一接触で友好関係を築いたのに、それが全て水の泡に消える事を恐れていたのだ。実際に、ここで不評を買えば、彼らが提供してくれるロボット技術を得られない可能性もあるので余計に本位は困っていた。
だが、アルヌス駐屯地からの特地の情報で、ファルマート大陸は度重なるアカツキ帝国と自衛隊相手による敗戦で、帝国の支配力は大幅に低下して、ファルマート大陸の秩序が崩壊する恐れがあり、このまま帝国を放置しておくと、ファルマート大陸は戦国乱世に突入して、特地の開発どころではなくなり、下手をすればファルマート大陸各国に対する戦闘も
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ