第18話
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れかかっていたバダックは壁に立てかけていた大鎌を軽々と持った。
「バダックさん、頑張って!」
「フッ、決勝戦で会える事、女神に祈っているよ。」
「ハハ、旦那なら余裕で勝てると思うぜ。決勝戦で手合せ出来る事、楽しみに待っていますぜ。」
エステルや金髪の白いコートを身に纏った青年――――オリビエ・レンハイム、ジンと共にそれぞれ応援の言葉をかけ
「敵の隊長にさえ気をつければバダックさんなら一人でも勝てると思います。彼さえ自由にさせなかったら勝機は必ずあると思います。」
ヨシュアは真剣な表情で忠告した。
「助言、感謝する。――――”獅子王”の恐ろしさ、とくと見せてやろう。」
そしてバダックは静かな笑みを浮かべてアリーナに向かい、かつてアガットとルークが戦った赤いヘルムを被る特務兵の隊長――――ロランス少尉率いる特務兵達と対峙した。
(カルバード共和国の正遊撃士にしてかの”風の剣聖”や”剣聖”と並ぶ”最強の遊撃士”である”獅子王”………さすがは一人で本戦を勝ち抜いているだけはあるな。)
(だが、敵は一人。俺達特務兵にかかれば、大した事のない相手だ。)
(まあ、一回戦で戦った空族共よりは楽しませてもらえそうだな。)
バダックと対峙した特務兵達はそれぞれ不敵な笑みを浮かべて小声で相談し合っていたが
「フッ、雑魚がよく吠える。」
「なっ!?」
「ざ、雑魚!?」
「我ら誇り高き特務兵を愚弄するか……!?」
口元に笑みを浮かべたバダックの言葉を聞き、怒りの表情でバダックを睨んだ。
「フフ、さすがはかの”獅子王”。”闘神”や”猟兵王”クラスと称えられている貴方とは個人的に手合せを願いたかったですが……まさか、こんな形で手合せができるとは。」
一方ロランス少尉はバダックの挑発に一切乗らず、静かな笑みを浮かべてバダックを見つめ
「……………なるほどな。あの小僧が警戒するだけあって、それなりの実力はあるようだな。」
バダックはロランス少尉をジッと見つめた後静かな口調で呟いた。
「これより武術大会、第6試合を行います。両チーム、開始位置についてください。」
審判の言葉に反応するかのように両チームはそれぞれ戦闘配置につき
「双方、構え!」
審判の言葉に続くように双方はそれぞれ武器を構えた。
「勝負始め!」
そして審判の言葉を合図にバダックとロランス少尉達は試合を始めた!
「まずは包囲しろ。」
「ハッ!!」
ロランス少尉の指示によって特務兵達はバダックを包囲し
「突撃!」
正面から剣を構えて突撃するロランス少尉と共に一斉にバダッ
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