第1話 僕の幼馴染とは...
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ゃ!中学の林間学校の時もそんなこと言って迷子になって夜まで帰ってこなかったじゃん!」
「そ、そうだったかな......」
「そうだよ......あんまりりん達を心配させないでね?」
......花陽が心配してたかは今の彼女を見ると少々疑問に残るが、僕は首を上下に振った。
「は、花陽ちゃんも無事目的の物を買えてよかったね。」
「うん!CDも買えたし、春人くんも見つかったし本当によかったよ......」
「ほ、本当に心配してたの?」
「本当だよ!」
まぁ、本人がそう言ってるんだしいいか。それに2人に迷惑かけたのは事実だから僕がとやかく言えるわけないし......。
そんなこんなで買い物を済ませ、僕たちが向かっている先はアイドルショップから3キロほど離れたところにあるクレープ屋さん。電車の中で凛が言ってた”ミックスベリー”という味のクレープを求めて帰宅ついでに買うことにした。
「そういえばそのクレープ屋さんって車で販売する”移動販売車”っていうのでしょ?今日はあるの?」
「あ、うん今日は駅前に留まっているからこのまままっすぐで大丈夫だよ。ほら、ホームページでそう書いてあるよ。」
「あ、ほんとだね。これ見る限り、人気だけどちょっと高いかな〜。僕のお財布には厳しい......」
一番高いので4ケタのクレープ。衝撃的すぎるが少しは興味があったり......今度余裕があったら食べてみようかな。花陽はスマホをしまい商品とカバンを持ちなおして歩き出す。
「か〜よち〜ん!は〜るく〜ん!早く来るにゃー!!!」
凛は僕たちのずっと前を歩いていた。
「待ってよ凛ちゃ〜ん!」と、ダッシュで後を追う花陽を見て僕も走る。
何度も見てきた凛と花陽の後ろ姿。
昔は僕より背も大きかったが、長い年月を経て凛も花陽も僕より背は低く丸みを帯びていて女の子らしく成長した。僕は男の子らしく、彼女たちは女の子らしく変わってしまい三人の関係が崩れてしまうのでは無いかと恐れていたが、そんな考えは杞憂に終わり今もこうして仲良く帰ったり遊んだり、相変わらずの毎日を過ごしている。
それぞれの道があっていつか別れの時が来るかもしれない。今日みたいな毎日が続くなんてわからない。
だけど僕と凛、花陽の関係はずっと”親友”で、”幼馴染”であることに変わりはない。
永遠にそうあってほしいと僕は願ってる。
きっと彼女たちもそう願ってる。
だから僕は…………
「凛ちゃん!花陽ちゃん!僕を置いていかないで〜!!!」
今もこうして笑っていられるんだと思う......
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