第13話
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〜夕方・トラッド平原道〜
「おや?お前さんたちは……」
ルーク達が街道を歩いていると男性の声が聞こえ、立ち止まると東方の武闘家風に見える大柄な男性がルーク達に近づいてきた。
「あら、大きな人。まるでクマさんみたいね。」
「ほう、お前までリベールに来ているとはな。」
「ジ、ジン!?何でお前までリベールに……」
男性の身体の大きさにレンは目を丸くし、見覚えがあるバダックは意外そうな表情をし、ルークは驚き
「あれっ……!?」
「エルモの帰りに会った……」
エステルとティータは目を丸くした。
「はは、あの時は道案内してくれてありがとよ。しかし、また街道で会うとはなかなか縁があるじゃないか。」
「あは、そうかもね。そういえば、おじさんもエルモで温泉に入ってたのかしら?」
「その通りだが……おじさんはやめてくれよ。」
「フッ、既に30なのだから立派な”おじさん”ではないのか?」
「確かにそうだよな〜。」
エステルの言葉を疲れた表情で否定する男性の言葉を聞いたバダックとルークはそれぞれ口元に笑みを浮かべた。
「そりゃないですぜ、バダックの旦那………って、何で旦那までリベールに来ているんだ!?しかもルークも一緒になって……」
男性は溜息を吐いた後自分にとって見覚えがありすぎるバダックに気付いて驚いて声を上げた後ルークに視線を向けた。
「よ、ジン。久しぶりだな。」
視線を向けられたルークは片手を上げて挨拶し
「フッ、”彼”に頼まれてこのリベールを訪れたと言えば、お前ならわかるのではないか?」
バダックは静かな笑みを浮かべて答えた。
「!!なるほど。ハハ、旦那がいるんだったら、俺の出る幕はないと思うんですがね。」
「謙遜する事はない。俺の取り柄は”武”だけだ。長年遊撃士をしているお前と比べれば、俺はまだまだ経験不足だ。」
「いや〜、旦那ほどの人にそんな事を言ってもらえるなんて、遊撃士として光栄ですぜ。」
バダックの答えを聞いた男性は目の前にいる自分の故郷にとって心強き存在がリベールに来た理由を察すると苦笑いをした。
(”彼”??)
(うふふ、何だか気になる言葉が一杯ね。)
(もしかしてバダックさんと同じカルバードの遊撃士なのかな……?)
二人の会話を聞いていたエステル、レン、ヨシュアは小声で相談し合っていた。
「おっと、そっちの赤毛のアンちゃんと菫色のお嬢ちゃんはどうやら初対面のようだな。特にアンちゃんは顔色が悪そうだが、大丈夫かい?」
「え……………」
「…………………」
男性の言葉を聞いたエステル
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