第13話
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した様子で答えた。
「それで……アガットの容態はどう?」
「それが………」
エステル達はアガットの容態が極めて危険な状況であり、治療するには『ゼムリア苔』という材料が必要な事を説明した。
「ふむ、思った以上に危険な状態だな。」
事情を聞き終えたジンは真剣な表情で頷き
「そんな毒を混ぜた弾丸をティータに放つなんて……許せないわ。」
「ああ、最低の連中だな。」
「大人気ないにもほどがあるな。」
怒気を纏っているレンの言葉にルークとバダックはそれぞれ不愉快そうな表情で頷いた。
「確かに『ゼムリア苔』なら以前、教会の依頼で採取が行われたわ。ちょっと待って。」
そしてキリカは背後にある戸棚の中にある報告書を束ねているバインダーを取り出して調べ始め、目的の報告書を見つけた。
「……あった。カルデア鍾乳洞の北西区画、洞窟湖のほとりで採取したそうよ。」
「鍾乳洞の北西……洞窟湖ね。」
「忘れないように手帳にメモをしておこう。」
キリカの話を聞いたヨシュアは手帳を取り出して目的地をメモした。
「ただ、鍾乳洞の魔獣はかなり手強いと聞いているわ。前に採取した時はベテラン遊撃士4人でチームを組んで探索したから。」
「ベ、べテラン四人!?」
「あの鍾乳洞は入った事はねえが……まさかそんなに手強い魔獣がいるとはな。」
キリカの口から出た予想外の話を聞いたエステルは驚き、ルークは目を丸くした。
「うふふ、こういう時こそレン達の出番ね。」
「そうだな。」
「二人とも手伝ってくれるんだ!」
「兄さんとレンがいれば、僕達も大分助かるね。」
レンとルークの加勢を知ったエステルとヨシュアは明るい表情をした。
「ふむ、だったら俺も……」
その時ジンがエステル達に話しかけようとしたその時
「というわけでさっきの事件では役に立たなかったその男を連れていきなさい。」
「ガクッ………って、おい!勝手に話を進めるんじゃない。」
キリカに答えを先に言われて肩を落とした後振り返ってキリカを睨んだ。
「あら。付き合うつもりではないの?」
「いや、それはそうだが……ああもう、お前ときたら相変わらずな性格しやがって!」
「そんなに誉めないで。」
「誉めとらん、誉めとらん!」
ジンとキリカの掛け合いをエステル達は脱力して見つめていた。
「え、えっと……要するにジンさんも『ゼムリア苔』の採取に手伝ってくれるの?」
「あ、ああ。これも何かの縁だろうさ。明日には王都に向かうからそれまでしか付き合えんがな。」
「それで充分!
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