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歌集「春雪花」
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 溜め息を

  吐かせし心の

   あだ浪は

 逢えぬ君へと

   届かぬものかな



 彼を想えば溜め息ばかり吐いてしまう…それは想いが悪戯に波を起こしているからに違いない…。

 ある時は彼との幸せを…またある時は彼のいない寂しい人生を…想いはあれこれと考えさせ、漣のように…また時には嵐のように打ち寄せる…。

 そんな私の心の波が…会うことも儘ならない彼へと…届かないものだろうか…。



 是非もなく

  想いても虚し

   恋路ほど

 今を侘しく

  するものはなし



 良いとか悪いとかなんてものは意味もなく…ただただ、どんなに想い…身を焦がしたとしても、絶対に叶わない恋ほど人生を虚しくさせるものはない…。

 それは太陽の光さえ寂しく感じさせ、自分の意味さえ自問させる…。

 なぜ、私は生きるのか…と…。




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