機動戦艦ナデシコ
1313話
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いのかを理解したのだろう。小さく咳払いをしてから口を開く。
「その、仕方がありませんな。ナデシコでは男女交際については色々と規則がありましたが、アクセルさんは既にナデシコのアクセルさんではなく、シャドウミラーのアクセル代表なのですから」
そう告げた瞬間、操舵士の席にいたハルカが口を開く。
「それなら、私もホワイトスターに行ってもいいかしら? その資格はあると思うんだけど」
「……あら、やっぱり」
「はぁ。……だと思ったよ」
エザリアが納得したように、イザークはどこか諦めの混じった口調でそれぞれ呟く。
どうやら俺がこの世界でも恋人を作っていると思っていたらしい。
それは間違ってるような、間違ってないような……確かにハルカとは一夜を共にしているし、そういう意味ではエリナもまた同様だ。
だが、結局それは一夜限りの事として、エリナの方からは忘れるように言われているし、ハルカの方は俺に迫ってきてはいるが、まだ受け入れてはいない。
つまり、一応まだ恋人同士ではないという事になる……筈だ。
「ハルカさん! その、ホワイトスターに行く人選はまだ決まって……」
「構わないわよ」
慌てたようにハルカを諫めようとしたプロスペクターだったが、エザリアの声がそれを遮る。
プロスペクターもそれは意外だったのか、珍しく驚いた表情を浮かべていた。
いや、実はそれが演技だとしても、俺には見抜けないだろうけどな。
「今、何と? ホワイトスターに連れて行ってもいいと聞こえましたが」
「ええ。その人はアクセルが口説いた相手でしょ? アクセルは他の世界に行く度に恋人を増やしてくる、困ったくらいの女好きなのよ。だから、もしその人をホワイトスターに連れて行っても、特に何が起きる訳じゃなくて、またかと皆も納得するでしょうね」
「……一応門世界やマブラヴ世界では恋人を作ってないんだけどな」
苦しい言い訳だと自分でも思っているが、ブリッジにいるメンバーが俺に向けてくる視線を考えると、何とか言い返せずにはいられなかった。
「そう? マブラヴ世界の方だと何人か怪しい人がいるでしょう? それに門世界の方は、単純に時間がなかっただけじゃないの? 大体、エルフ族を大量に連れ込んだじゃない」
エルフという言葉に、ブリッジのメンバーの多くが何らかの反応を示したが、取りあえずそれは無視して口を開く。
「エルフ達が俺に好意を持っているのは分かる。けど、あいつ等が俺に向けてくる好意は、男女間のそれじゃなくて、信仰の対象に向けるものだろ。大体、ホワイトスターにいるエルフ達は女だけじゃなくて男も多い。俺にそっちの趣味はないぞ」
「エルフ!? エルフがいるんですか!? 凄い、本当にエルフとかっているんですね!」
俺の
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