第12話
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考え込んでいた。
「せ、戦闘犬……?」
「俺は連中を調べ始めてから、何度もあの魔獣の襲撃を受けた。無関係であるはずがねぇ。」
「ああ、それにルーアンでアガットと追った時も出てきたからな。」
聞きなれない言葉に戸惑っているエステルにアガットとルークはそれぞれ自分達が体験した出来事を説明した。
「そ、そうだったんだ……てことは、峠の関所がさっきの魔獣に襲われたのはあんたがいたからってわけ!?」
「ま、結果的にはな。そもそも、連中の調査を俺に押し付けたのはお前らの親父だ。こっちだってイイ迷惑なんだよ。そんな面倒な事は赤の他人の俺より自分の息子に頼めばいいものを……」
エステルに責めるような視線で睨まれたアガットは頷いた後一瞬ルークに視線を向け
「う、それを言われると……」
「ハハ………」
「ほう?カシウスから任せられる程という事は、それなりに評価をされているようだな?」
アガットに図星を突かれたエステルは呻き、ルークは苦笑し、バダックは感心した様子でアガットを見つめた。
「そういえば、ジャンさんもそんな事を言ってましたね。どういう経緯で父さんに頼まれたんですか?」
「例の空族事件が起こる少し前にフラリと現れて押し付けやがったんだ。何でも、外せない用事ができたと抜かしやがってな。全く、相変わらずふざけたオッサンだぜ。」
(外せない用事………――――!!あの件か!)
「………………………」
ヨシュアの質問に答えたアガットの話を聞き、自分とレン宛てに届いた手紙の内容をふと思い出したルークは顔色を変え、ルークと同じように心当たりがあるバダックは真剣な表情で黙り込んでいた。
「そ、そんな事があったんだ。」
「最も今となっちゃあ、誰にも譲るつもりはねえがな。特にあの仮面野郎だけは絶対この手でふん捕まえてやる………」
ルーアンで対峙し、まんまと逃げられた仮面の男を思い出したアガットは怒りの表情になった。
「???」
「あの仮面野郎?」
アガットの様子に気付いたエステルとヨシュアはアガットを見つめ
(おい、何があった。)
(ああ、多分ルーアンで逃がした犯人共のリーダー格だと思う。)
(なるほどな。しかしお前がいながら、まんまと逃がしたのか?全く、やはりまだまだ小僧だな……この調子だと、先が思いやられるな。)
ルークに小声で事情を聞いたバダックは呆れた様子で溜息を吐いた。
(うっせ!それに言っとくが、その仮面野郎とやらと俺も剣を交えたけど、アッシュ並みの強さだと感じたぜ。)
(何?なるほど、確かにそれは強敵だな………)
しかしルークの反論
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