第11話
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〜遊撃士協会・ツァイス支部〜
結局博士は見つからず通報を受けた王国軍と中央工房にそのことを伝えた後、エステル達はギルドに報告するため一端ギルドに戻った。そこにキリカと眼鏡をかけた学者風の男性がいた。
「いい所に戻ってきたわね。」
「あれっ……」
「あなたは……」
エステルとヨシュアはギルドに見覚えのある人物――――眼鏡の学者風の男性を見て目を丸くした。
「なんだ?お前らの知り合いか?」
「ええ、アルバ教授と言ってリベールの歴史を研究している方です。」
男性―――アルバ教授の事を知らないルークにヨシュアは軽く説明をした。
「お久しぶりですね。エステルさん、ヨシュアさん。」
「アルバ教授じゃない。ツァイスに来てたんだ。どうしてここに?」
「この人の通報のおかげで犯人達の行方がわかったの。」
「えっ……」
「うそっ!?」
「ハアッ!?」
「何だと!?」
キリカの口から出た予想外の話を聞いたエステル達は血相を変えた。
「やっぱりただ事じゃなかったんですね。ふう、通報に来て本当によかった。実は私、さっきまで塔の調査をしてたんですよ。」
「塔っていうと……例の”四輪の塔”の一つね。」
「この近くの塔といえば”紅蓮の塔”だな……」
アルバ教授の説明を聞いたアガットはツァイス地方の地形を思い出しながら呟いた。
「ええ、そしたら軍人が数名中に入って来たんです。最初は王国軍が調査をすると思ったんですが、影から様子を窺っていると誘拐だの逃走ルートだの不穏な言葉が出てきたので、気になってしまってこちらに通報に来たわけなんです。」
「その軍人たち……どんな軍服を着てましたか?」
「ええと……蒼と白を基調にした華麗な軍服を着ていましたが……」
「蒼と白……親衛隊の服装か……!」
ヨシュアの質問に答えたアルバ教授の答えを聞いたルークは目を見開いた。
「決まりだな……”紅蓮の塔”に急ぐぞ!」
「うん!」
「わかりました!」
「ああ!」
「あ、あの……お姉ちゃんたち、お願い……わ、わたしも連れていって……!」
エステル達が誘拐犯を追おうとしている所をティータが自分の同行を強く申し出た。
「ティータ……」
「それは……」
「さすがにちょっとな……」
ティータの申し出を聞いたエステル達はティータは連れて行けない事を理解している為、それを言うのが辛くてそれぞれティータから視線を外し
「こら、チビスケ。」
「ふえっ?」
エステル達を代表するかのようにアガットがティータを睨んだ。
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