第9話
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ティータが叫んだその時、測定器のありとあらゆるメーターの針が故障したかのように激しく回り始めた。
「なんじゃと!?」
そして博士が叫んだその時、黒いオーブメントは漆黒の光を放った!
「な、なんじゃ!?」
「きゃあ!」
「あら、一体何が起こるのかしら?」
突如光り始めたオーブメントにラッセル博士とティータは驚き、驚いている二人とは逆に一切動じていないレンであったがオーブメントを警戒するかのように口から出た軽口とは逆に真剣な表情でオーブメントを見つめていた。
「ヨシュア、これ……!?」
「あの時の黒い光……!」
見覚えのある光を見たエステルとヨシュアが血相を変えたその時、照明などの導力器が次々と導力をなくして消え始め、やがて街全体にまで広がった。
「ちょっとこれって、まずいんじゃないかしら!?ヨシュア、レン、街を見てくるわよ!」
「了解!」
「ええ。危ないからティータはここで博士と待機ね。」
「う、うん。」
エステル達が街に出ると、街全体の導力器が止まり、街中がパニックになっていた。
「不味いよ、エステル。街中がパニックになっている!」
「まあ、導力が突如消えたんだから、当然の反応でしょうね。」
エステルと合流したヨシュアは真剣な表情になり、レンは冷静な様子で答えた。
「あたしが博士を止めてくるから、二人は混乱している人達を鎮めてきて!」
「わかった!」
「フウ、面倒だけど、仕方ないわね……」
そしてエステルの指示に頷いた二人はそれぞれ分散して、それぞれの役割を果たすために動き始めた。
「お、おじいちゃん、これ以上はダメだよぉ!測定装置を止めなくっちゃ!」
「ええい、止めてくれるな!あと少しで何かが掴めそう……」
エステル達が街中の混乱を鎮める為に奔走している中、ティータは混乱がおきていてもなお、実験を続けようとするラッセル博士を止めようとしていた。
「ちょっとちょっと!町中の照明が消えてるわよ!?」
その時エステルが慌てた様子で部屋に入って報告した。
「ふえっ!?」
「なんと……。ええい、仕方ない!これにて実験終了じゃああっ!」
エステルの報告を聞いたラッセル博士が断腸の想いで測定装置を止めると消えていた照明がつき始めた。
「あ……照明がついた……」
「はうううう〜……」
「計器の方は……。ダメじゃ、何も記録しておらん。ということは、生きていたのは『黒の導力器』が乗った本体のみ。あとは根こそぎということか……」
エステルとティータが安堵の溜息を吐いている中、ラッセル博士は測定
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