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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第9話
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4月17日――――
〜トリスタ・第3学生寮〜
「よし……」
特科クラス”Z組”のオリエンテーリングから約3週間後、自分達が宿泊している寮の一部屋の鏡の前で身だしなみを整え終え、鞄を取って学院に向かおうとしたリィンは机に置いてある両親と自分、そして双子の妹達が写った写真に気付いて写真を見つめた。
「……………―――行ってきます。」
数秒の間写真をジッと見つめたリィンは自室から出た。
「あ、リィン!」
リィンが自室を出るとエリオットが近づいてきた。
「おはよう、エリオット。」
「えへへ、おはよう。学院に行くんでしょ?せっかくだから一緒に行かない?」
「もちろん。そんなに時間もないしとっとと行くとしよう。」
エリオットの申し出にリィンは頷いた後提案した。
「うん、そうだね。他のみんなは……もう出かけちゃったのかな?」
「ああ……このフロアにはもう人の気配はなさそうだ。ガイウスなんか早起きみたいだし、とっくに出かけたんだろう。」
「そ、そっか。(気配って……どうやって感じるんだろう?)」
リィンの言葉を聞いたエリオットは内心冷や汗をかきながらリィンと共に玄関に向かった。
二人が玄関に向かうとそこにはアリサとエマが二人で談笑していた。
「あ……」
「っ……!」
「リィンさんにエリオットさん。どうもお早うございます。」
「あ、ああ……おはよう。」
ジト目のアリサに見つめられているリィンは戸惑いながらエマの朝のあいさつに答えた。
「おはよう。アリサ、委員長。二人ともこれから登校?」
「え、ええ、まあね。―――エマ。時間もないし行きましょ。」
「ちょ、ちょっとアリサさん……それじゃあ、教室で。」
突如出て行ったアリサの行動にエマは戸惑った後リィン達に一言をかけてアリサの後を追って行った。
「……はあ……」
二人が寮から出て行くとリィンは肩を落として溜息を吐き
「はは、思ったよりも長引いちゃってるみたいだね。うーん、”あれ”が不可抗力だったのは彼女もわかってると思うし……そんなに根に持つタイプにも見えないんだけどなぁ?」
エリオットは苦笑した後考え込んだ。
「俺もそう思ったんだけど……改めてきちんと謝ろうと思ってもそれすらさせてくれないんだよな。」
「まあ、めげずに誠意を伝えればちゃんとわかってくれるんじゃない?ただでさえ”別の問題”でクラスがギスギスしてるんだし……せめて君達くらいは仲直りしてもらわないとね。」
「……努力するよ。」
エリオットの言葉に疲れた表情で頷い
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