第3章 リーザス陥落
第87話 最終局面へ
[13/13]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
闘があり、そして……予想だにしない光景が広がっていた。
「なんじゃこりゃああああああ!!!!!」
「ら、ランスさまぁぁぁ!!」
盛大な叫び声が響く。
そんな叫び声さえもかき消す轟音が木霊する。
町の背後に聳える鉱山が爆破したかと思えば、崩落を起こし、頭上より振って来たのだ。
「だぁぁぁぁ! 男どもは良いが、女の子達は絶対に死なすんじゃないぞ!! くっそぉぉ! あんの筋肉ババァ」
悔しがるランスと鳴り響く崩落音。
その影で、薄く……そして 冷徹に嗤う。いや 嘲笑う女の姿。
隆々たる体躯と鼻の上に一本傷を持つ赤髪の女大隊長。
「ククク……。敵が雑魚ばっかで、困ってたって所に、活きのいいのが来たんだが、まさに面白いぼーやだった、っても、まぁ これじゃ生きていられないだろうねぇ……。100%って訳じゃないか。悪運強けりゃ判んないってね。……フッ、アハハハハハハハハ、ア―――――ッハハッハッハッハッハッハッハ!!」
高笑いを続ける女大隊長。
これまでのヘルマン軍の中でも、異色中の異色。
その攻撃が及ぼした被害は、敵だけではないのだ。
崩落する鉱山は、リーザス解放軍だけでなく、ヘルマン軍も同じだった。
頭上より降り注ぐ岩は、むしろ後方にいたリーザス解放軍以上に、ヘルマン軍に襲いかかっていた、と言えるかもしれない。
それは、全て自分で考えた冷酷非情な作戦。
結果が良ければいい。いや―――自分以外の命をゴミ同然にしか思っていない酷薄な人物。
遠い未来―――人類圏内最後の敵として立ちはだかる者。……強者であっても敬意を示せず、そして 最も嫌うタイプの敵。
ヘルマン第3軍 大隊長 《ミネバ・マーガレット》
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ