暁 〜小説投稿サイト〜
能力者たちが事件を起こしたり解決したりするようです
第七話 本日2度目の
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
1通りの情報交換が終わり、沈黙が続く

その沈黙を破ったのは、霊遥葵の携帯電話の着信音だった
霊遥葵は連絡先を確認すると即座に席を立ち

「すみません、用事ができたので席を外します」

席を外し扉に手をかける

「雄大!」

と、大声で呼ばれ霊遥葵は振り返る
そこへライターが投げ渡される、投げたのは成美の母であり霊遥葵の姉である風雪(ふうせつ)成姫(なるき)だった

「ありがとよ...」

と一言礼をいって霊遥葵は出て行った

そして出て行くと同時にマルチがワンとひと吠えする

「どうしたの、マルチちゃん?」

もう二回マルチは吠える

「星雅さん、速水さん、吹河さん...敵です」

「またかよ...今日で三度目じゃないか...」

と、呆れ気味に速水がため息をつく

「敵は二人、一人は霊遥葵さんが向かっているようです。
 もうひとりの方...今日警察を襲撃した人物だそうです、匂いが同じ...と言ってます」

姫月がマルチの言葉を翻訳してくれる

「またあいつか...タフなやつだな」

星雅もまた呆れ気味にため息をつく

「すまんな星雅、速水できるのなら私が行くのだが...」

「大丈夫ですよ、吹河さんが戦うと周囲が焦土と化しますからね」

速水は笑いながら話す、ただしその笑顔は少しだけひきつっていた

「速水さん、今回は俺一人で行ってもいいですか?」

「ん、なんでだ?」

「リベンジ...ですよ」

青筋を立てながら拳を握り締める

「おぉそうか、ならそれでいいんじゃないか?」

「ありがとうございます」

そう言ってドアを開けて出ていく


     ◆



警察署の瓦礫は既になくなっており、更地になっている

そしてそこには一人の男が立っていた、ボタンを外した学ランを着ており背中にはこの前とは違う、一本の刀を背負っていた

「よう、ここにいりゃ来ると思ってたぜ...」

「そうかよ、こっちは仕事が増えて迷惑なんだ、とっとと帰ってくれ」

「その割には既に臨戦態勢じゃねーか」

「この前は不意をつかれて脇腹に穴あけられたからな、借りは返すぞ...」

「おもしれぇ、来いよ...!」

武槌は背負っていた刀を鞘から抜き中段に構える

「こちとら全然面白くないんだよ!!」

そう言って星雅は武槌のほうへ思い切り跳躍する、いつの間にか手首から伸びていた血液を相手の首に伸ばす、武槌はそれを上手く刀でいなそうとするが、血液は刀の方に絡まる
電撃を刀にまとわせる間も無く、星雅は刀を引っ張り武槌の体勢を崩す、体勢を崩した瞬間に顔に膝蹴りをお見舞いする、蹴りと同時に血液を刀から解き後ろへ飛び退く


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ