第8話
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
数週間後―――
〜遊撃士協会・ツァイス支部〜
「キリカ、戻ったぜ。」
「レンも今日の分は終わったわよ、キリカお姉さん。」
それぞれの依頼を終えた二人は同時にギルド内に入って来た。
「二人とも、ご苦労様。カシウスさんから手紙が届いているわよ。」
「あら、パパから?」
「一体何の手紙なんだ?」
キリカから渡された手紙をルークはその場で読み始めた。
”ルークへ”………
既に知っていると思うが今、俺はエレボニア帝国で起こっているギルド襲撃事件を解決するのに指揮を執っている。だが、リベールでも怪しい動きがある。恐らくは俺をリベールから離す為に今回の襲撃事件を起こしたのかもしれん。
すでに何人かの信頼できる遊撃士達にリベールで怪しい動きをしている連中の調査を頼んだが、それでも人手が足りなくてな。そこでだ、ルーク。お前も彼らと共に手伝ってくれ。
そして、レンはレナの護衛にあててやってくれないか。もしかしたら、敵が俺やお前を警戒してレナを人質に取るかもしれん。
ただレナのほうは今すぐというわけではないだろうから、レンは機を窺ってロレントに返してやってくれ。
勿論、信頼ある遊撃士の一人にレナの護衛を任せているからある程度は大丈夫だとは思うが念には念を入れておく。
そして、ルーク。お前は俺が頼んだ信頼ある遊撃士の一人―――アガットに合流してくれ。では武運を祈る……
”カシウス・ブライト”
「……………」
第2の故郷や家族が予想外の事態に陥りかけている事を手紙の内容で知ったルークは真剣な表情で黙り込み
「お兄様どうしたの?何だか顔が怖いわよ?」
いつもと違うルークの様子に首を傾げたレンは不思議そうな表情で尋ねた。
「……レンにも関係のある事だ。読んでみな。」
「はーい。………………………」
ルークに手紙を渡されたレンは手紙の内容を隅から隅まで読んだ後呆け
「お兄様!レン、すぐにロレントに帰るわ!ママを守らないと!」
やがて我に返ると血相を変えて尋ねた。
「落ち着けって。父さんも信頼ある遊撃士に護衛を頼んでいるって書いてあるから、しばらくは大丈夫だし、いざとなればシェラザードだっている。だから今すぐ母さんに危険が迫る訳じゃないから、大丈夫だって。」
「お兄様……そうね、その通りだわ。レン、ママの事になるとつい頭に血が上っちゃったわ。」
ルークに諌められたレンはすぐに気を取り直して答え
「ま、いつもあんだけ母さんに甘えまくっているんだから仕方ないって。それよりいつも余裕な様子を見
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ