第8話
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から出て歩き出したその時、ルークの目の前に黒装束の男達が走り去り、更に男達を追うかのように赤毛の青年が身の丈程ある重剣を構えて走り去った。
「あれ?今のって、アガットじゃねえか!?追っている奴らはいったい……まさか手紙に書いてあった母さん達を狙う奴等か!?とにかく追わねえと!」
突然の出来事に驚いたルークだったが、すぐに自分のやるべき事を思い出してアガットの後を追って行った。
〜アイナ街道〜
「はあはあ……」
「な、何てしつこいヤツだ!」
市内を駆け抜け、街道を走り続けている黒装束の男達は走り続けている影響で体力がつきかけているのか、息を切らせながら走るスピードを徐々に落として行き
「おらおらおらッ!」
男達を追う赤毛の青年―――――リベールでも有数の正遊撃士の一人―――『重剣』の異名を持つアガット・クロスナーは重き重剣を持っているにも関わらず、疲労の様子は一切見せなく、どんどんスピードを上げて男達に追いついた。
「あんな大剣をかつぎながらどうして付いてこられるんだ!?」
「ハッ、鍛え方が違うんだよ……らああああああっ!」
自分の体力に男達が驚いている中、アガットは強襲攻撃を仕掛け、男達は間一髪で回避した後武器を構えた。
「クッ……これ以上は振り切れんか……」
「仕方ない、迎撃するぞ!」
「ようやくその気になってくれたみたいだな……てめぇらとの鬼ごっこもここまでで嬉しいぜ。」
迎撃の構えをした男達の行動を見たアガットは獲物を見つけた獣のように凶悪な笑みを浮かべた。
「しつこく追って来なければ、死なずにすんだものを……」
「馬鹿な奴だ……2対1で勝てると思うのか?」
「ハッ、勝てるに決まってるだろ。喧嘩は気合だ!!」
男達の嘲笑にアガットが声を上げて答えたその時
「いや、2対2だぜ。」
アガットの背後からルークが追いついてきた。
「久しぶりだな、アガット。」
「ルークか。……なんでお前がここにいるんだ?ジャンからはお前がいるなんて話は聞いてねぇぞ?」
予想外の援軍の登場にアガットは目の前にいる男達から一切目を離さず眉を顰めて尋ねた。
「父さんにお前を手伝うように頼まれてな。キリカにお前の居場所を聞いてルーアンに来たんだがちょうどがいい所に蜂合わせたようだな。」
「チッ、あのオッサンめ。俺に黙って余計な真似を。……おい、まさかとは思うがいつもお前の傍にいたあの菫色の髪のガキも来ているのか?」
ルークの説明を聞き、口元に笑みを浮かべているカシウスの姿を思い浮かべたアガットは舌打ちをした後、かつて幼いながらも一対一の勝負
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