第8話
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せても焦る時は焦るんだな?」
「むぅ。お兄様、レンを何だと思っているのよ?失礼しちゃうわね。」
からかいの表情で見つめられ、頬を膨らませた。
「……さて、話は終わったかしら?そろそろ私にも何があったのか聞かせてほしいのだけど。先程の会話からしてカシウスさんの奥様が狙われているみたいな話が出てきたようだけど?」
「っと、そうだな。実は……」
一般市民であるレナに危機が迫っている事にも関わらずすぐに報告しなかったことに気付いたルークは一言謝罪した後レンと共に手紙の内容を説明した。
「……そう。どうやら帝国で起こっているギルド襲撃事件はカシウスさんを引きつける”囮”みたいだったわね。」
話を聞き終えたキリカは取り乱す事もなく冷静に判断し、真剣な表情で二人を見つめた。
「どうやらそうみてぇだな。それで俺達はいつでもツァイスから離れて大丈夫か?」
「二人のおかげで溜まっていた依頼もなくなったし、それにジャンの話だとそろそろエステル達に推薦状を渡してこっちに向かわせるとのことだから人手は心配しなくていいわよ。」
「あら、エステル達、もうルーアンまで来たんだ。さすがね。」
義理の姉と兄の成長度合いに感心したレンは口元に笑みを浮かべた。
「なら、大丈夫そうだな……それでアガットはどこにいるんだ?」
「アガットはルーアンで起こった孤児院の放火事件の担当をしているわ。」
「孤児院が放火!?あそこには数人の民間人がいたけど大丈夫だったのか?」
「ええ。幸い民間人には被害が出なかったわ。」
「確か院長先生と子供が数人だったわよね?それにしても何で放火なんかされたのかしら……?あそこにいる人達は恨みを買うような人達じゃないのに……もしかして愉快犯かしら?」
二人の会話を聞いていたレンは真剣な表情で考え込んでいた。
「今のところはその線で探っているそうよ。――――今からだと17:00に出る便が一番早くルーアンに到着するけど、その便の手配でいいかしら?」
「ああ、それで頼む。―――レン、母さんの事は任せたぞ。」
「ええ、ママの事はレンに任せて!」
その後ルークはキリカの手配によって飛行船でルーアンに向かった。
港湾都市ルーアン――――リベールの海の産業や商業の玄関口であり、森にある街道の先にはリベールで唯一の国際的な学術機構――――”ジェニス王立学園”がある都市にルークが到着すると既に夜になっていた。
〜夜・ルーアン市内〜
「もうこんな時間か……ホテルに空き部屋があるかな〜?なければ、ジャンに頼んでギルドで寝かせてもらうか……」
ルークが空港
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