第7話
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ウスやルークからレンの”事情”を聞いていたラッセル博士は真剣な表情で黙ってレンを見つめていた。
「”あの人達”に捨てられてから、レンはずっと願っていたの。”本当の家族”が迎えに来ますようにって。そうしたら遊撃士のお兄様がレンを迎えに来てくれて”本当の家族”――――レンの”本当の幸せ”をくれたの。だからお兄様がレンを迎えに来たきっかけを作ってくれた遊撃士には感謝しているのよ。」
「レン………」
「ふむ……それがお主が遊撃士になる事を決めた”きっかけ”という事か?」
レンの話を聞いたルークは静かにレンを見つめ、ラッセル博士はレンに問いかけた。
「ええ。―――勿論、他にも理由があるけどね。」
「ふえ、まだあるの?」
「ええ。遊撃士は色々”しがらみ”があるとはいえ、他の組織と比べると”自由”だし、それに天才美少女遊撃士ってステキだと思わない?」
「レ、レンちゃーん。」
「ハア、自分で”天才”とか”美少女”とか言うか、普通……?」
「しかもそ奴の場合は、事実だから洒落になっていない所が笑えないの。」
重々しい空気を吹き飛ばすかのように笑顔で答えたレンの話を聞いたティータは冷や汗をかいて脱力し、ルークは呆れた様子で溜息を吐き、ラッセル博士は苦笑していた。
「そう言えばお兄様。エステル達の事、博士たちに言わなくていいのかしら?」
「っと、そうだったな。実は……」
レンに促されたルークは自分達と同じカシウスの子供であるエステルとヨシュアが準遊撃士になり、修行で各都市を回る事になる二人がいづれツァイスに訪れる事を説明した。
「ほう。ようやくカシウスの残りの子供達の顔を拝める訳じゃな。
「わぁ……レンちゃんのもう一人のお兄さんとお姉さんが来るんだ。一体どんな人達なのかな?ドキドキ……」
話を聞き終えたラッセル博士は目を丸くし、ティータはまだ見ぬ親友の家族の顔を思い浮かべていた。
「うふふ、エステルはそそっかしいけど笑顔が似合う明るいお姉さんで、ヨシュアはカッコイイお兄さんよ?」
「もし二人が何らかの理由で博士を頼ってきたら、できれば聞いてやってくれねぇか?」
「ふむ、まあいいじゃろう。」
その後ルークとレンはしばらくラッセル家の世話になりつつ依頼をこなしていった。
そんなある日、カシウスより手紙が届いたことにより、2人が今、静かに動き始めているリベールの闇にかかわることになる…………
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