暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
タユタマ 〜願いの翼〜
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なピースだ。それが一斉に消えたら、世界構築の比率が変わっちまうだろ?」

「でも、こいつら死にかけてる・・・お前はこの苦しみがわからないか?」

「どうせこいつ殺せばオレの一部になるからな。前払いってとこだよ」

「お前・・・・その利子、高く付くぜ・・・」





「はん!!!・・・・らあ!」

「奴」が波動砲を撃つ。
それを蒔風が拳で弾き、絶光を撃つ。

「奴」も魔導八天でガードして、そのうちの一本を裕理に向かって投げつけた。
空気を切り裂いて飛んでいくそれを、蒔風が獅子を投げつけ弾き防ぐ。

弾かれたそれを「奴」が空中で拾い、返す手で波動砲を放った。
蒔風が獄炎砲でそれを打ち消すが途端、波動砲が分散し、裕理に向かっていく。


「裕理!!!」
「裕理さん!!!」


「くっ!はぁぁ!!!」

咄嗟に裕理がガードするが、護りの結界は砕け、命中してしまう。


「裕理さん!」
「八衢!!!!」

「う、あ・・・はあはあ・・大丈夫。これくらいならまだ治癒できるよ」



分散したことと、結界で一瞬止めたからか、致命傷には至らなかったようだ。
しかし、裕理の中に疑問が浮上する。


「でも・・・あいつ、太転依の力を利用しているのに、僕の能力じゃ消せないのか?」

「当たり前だ。オレのエネルギーと混ざり合ってんだ。まあ多少は打ち消されちまうが、完全には消させねぇ。前の世界じゃ混ざってミスったが、今回はそうはいかない、よっ!」


「奴」が答え、再び魔導八天を投げつける。

しかし今度は、その場にいる裕理、ましろ、鵺、応龍の四人同時にだ。



「防げるか!?なぁ!」

「クソ!開翼!」


蒔風が銀白の翼を拡げ、動き出す。

応龍、鵺に迫る剣、計四本を走り抜けざまに畳返しで防ぎ、ましろに迫るのを蹴り飛ばす。
しかし「奴」のパワーが乗ったそれは、蹴りの反動で蒔風を吹き飛ばす。

吹き飛ばされた蒔風が大木にぶつかり、その木を薙ぎ倒した。
裕理に剣が到達するまで、あと0.76秒。


蒔風はその翼を羽ばたかせ、飛び出していく。
その速度は、銀の輝きを引き、一筋の流星と化した。


ヒュヒュゥァ、ドッ!ザザシュ!

蒔風は間に合った。



裕理に迫る二本の剣を、自らの身体に突き刺さらせることで阻止する形となったが。

これらの動作は一瞬の出来事であった。
ほかのものにしてみれば、急に蒔風が裕理の前にいて、いきなり剣が二本も突き刺さっていたのだから、驚きが隠せない。




「蒔風!!」

「はっは!終わらないぜ!フン!」


「奴」が蒔風に向かい、拳をグッ、と握る。
すると蒔風に弾かれ
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